【現場を変えたい!】SESの現場で働くITエンジニアが現場を変える方法5選
SES(システムエンジニアリングサービス)は、自分の会社ではなく客先の現場やオフィスに出向いて仕事をする業務があります。
客先常駐と呼ばれる業態で、実際SESといえばこの業務のイメージを持っている方が強いのではないでしょうか。
そんなSESは、客先で業務をするスタイルから現場を変えたいと思う瞬間が数多くあります。
今回は、SESの業務にあたって現場を変えたいと感じる理由やその対策方法について解説していきましょう。
実際SESで客先常駐している方も思い当たることが多く、改善のためのヒントも得られるはずです。
SESの現場で働くITエンジニアがよく思う現場を変えたいと思う理由とは
SESの現場で働くITエンジニアがよく思う現場を変えたい理由について、様々なものがありますが主なものを挙げただけでも次の10つの理由があります。
- 希望の現場に派遣されない
- 成長が見込めない
- 人間関係が良くない
- 仕事がもらえない
- キャリア形成に希望を持てない
- 現場変更が難しい
- 疎外感・孤独感
- 正当に評価がされない
- 現場ごとのルールで仕事がやりづらい
希望の現場に派遣されない
最初にSESの業務では、客先常駐の現場が希望の場所にならないことが挙げられます。
自分で選べない派遣先によって、そもそも希望外の場所での仕事ということになり、それだけでも現場を変えたくなるという方も少なくありません。
自分で選べるのであれば、事前調査として常駐先の会社の雰囲気や環境なども確認できます。
しかしSESの業務として客先常駐する場合は、運しだいの面が強く、現場変えたいと、つい思うことでしょう。
成長が見込めない
成長が見込めないと思うときも理由として挙げられます。
例えば、動作チェックを行うテスターとして働かせる常駐先も多く、こういった場所では、仕事にやりがいを感じないことも少なくありません。
ひたすらテストをしてエビデンスをExcelに貼っていくだけの業務では技術の向上が期待できないだけでなく精神面も消耗してしまいます。
肉体的にもつらい作業なので、拷問と感じている方も少なくありません。
人間関係が良くない
人間関係がよくないというケースは、よく聞かれる理由です。
常駐先は、やってきたSESの社員に対して扱いが雑になったり、接し方が乱暴になったりといったことが少なくありません。
よそから来た業者だから、適当に接していればいい、何かあればしっかり文句を言おうといった態度で接してくる人すらいます。
また、人間関係を一から構築することが度々あり、そう言ったことが苦痛に感じるという意見もあります。
常駐先の人間も様々で、常に不機嫌な人やコミュニケーションがとりにくい人、ひどい場合は八つ当たりする人すらいます。
技術を中心に磨いてきたSESの社員にとっては、こういった様々な人間のタイプにあわせていくことは相当なエネルギーの消耗となるでしょう。
仕事がもらえない
SESとして常駐しても仕事がもらえないケースがあります。
プロパー(常駐先にいる本来の業務担当者)自身が忙しすぎて、こちらに指示をする暇がないケースや、職場の案内や指導が面倒、指示したことで責任を取りたくないといった理由です。
こういった場合、会社ではSES企業に高いお金を支払っているのに、現場では全く利用してくれないといったケースが実は少なくないのです。
手持無沙汰な状況がずっと続いていると、想像以上に辛いと感じることも多く現場を変えたいと思ってしまうのも理解できるでしょう。
客先常駐の場合、基本的に業務を振ってもらう立場にいるので、起こりうることです。
キャリア形成に希望を持てない
SESとして勤務している方は、将来技術を磨いて社内でも技術部門のトップを目指している方や独立起業して技術を武器に戦いたいという方も多くいます。
しかし、SESの客先常駐では基本的に下流工程の仕事ばかり回されるケースが少なくありません。
先ほどのテスターの業務でなくとも簡単なプログラミングだけをやらされたりといったことが多いのが現実です。
こういった仕事ばかりしていると将来のキャリア形成に希望が持てないと感じる方も多くいます。
上流工程の仕事をしたくとも、常駐先で下流工程を任されたら、すぐにでも現場を変えたいと思うことでしょう。
現場変更が難しい
現場変更が難しいと知りつつも現場を変えたいと思う方も多くいます。
SESで現場を変える場合、担当社員を変えるにあたっては常駐先の担当者と交渉を行い、契約を取り直すといった必要があります。
この手続きが煩雑になることも多く、自分の会社の営業が担当変更を嫌がることが少なくありません。
こちらは現場を変えたいと思っていても、営業の仕事量が増えることを毛嫌いして対応してくれないといったケースも見られます。
この事実を知っているだけに、客先常駐していると余計現場を変えたいと思うようになります。
疎外感・孤独感
人間関係に近いものはありますが、疎外感・孤独感との戦いもSESの客先常駐の辛い点です。
和気あいあいとした企業や部署に常駐していても、自分だけ悪い意味で特別に扱われ、腫れ物にでも触るような対応をされることもあります。
周りは楽しそうに仕事をしていても、自分は下流の仕事を黙々と行う、といった環境に耐えられないという方も少なくありません。
コミュニケーション能力が高い方であれば、すぐにそう言った環境でも打ち解けてしまうケースも多いのですが、全員がそう言ったタイプの社員ではないので、現場を変えたいと思う方も多くいます。
客先常駐は孤独感や疎外感の中で業務にあたるのは当たり前ですが、露骨に疎外感を感じる現場ではすぐにでも変えてもらいたいと感じることもあります。
正当に評価がされない
客先常駐の場合、自分の社内で正当に評価がされないことが多いのも現場を変えたいと思う理由です。
自社の人間が自分の仕事を見ていないことで、そもそも評価ができません。
クライアント企業の評価によって評価する方法がありますが、甘い査定を行う企業もあれば、不当に低い評価を下す企業もあります。
後者の現場に当たってしまった場合、頑張るほど評価が低かった時のショックが大きく、評価の甘い現場に変えてもらいたいと強く思います。
現場ごとのルールで仕事がやりづらい
現場ごとのルールで仕事がやりづらいのも客先常駐の辛い点です。
特に独特のルールを敷いている会社に行った場合は、仕事がしづらく仕事をしやすいルールの現場で仕事をしたいと感じます。
このように数多くの理由が挙げられますが、SESの客先常駐社員をしている方であれば、紹介した理由以外にも気になる点は多くあるでしょう。
SESの現場で働くITエンジニアが変えたいならどうする?
とにかく現場を変えたいと思うことは、SESの客先常駐員にとって当たり前のようにあることです。そんな中でも、対策となる方法として次の5つの方法が挙げられます。
- 営業にアドバイスをもらう
- 現場の変更を打診
- 自分の努力で状況を変える
- 何に不満を感じているか
- 転職を検討
営業にアドバイスをもらう
営業に相談するのは、一番手軽な対策といえるでしょう。
営業を介してクライアント企業に要望を伝えることで、環境が変化するチャンスも期待できます。
気になる点があれば、まずは営業に相談して、必要なアドバイスを貰ったり、現状の変更ができるか試してもらう方法があります。
現場の変更を打診
思い切って現場の変更を営業に伝える手もあります。
これは、可能性としてそこまで高くありませんが、粘り強く伝えることで、時期が来たら変更をしてもらえるでしょう。
ただし、先ほども紹介した通り担当者の変更は営業にとっても相当なエネルギーが必要になります(常駐先と面談、契約終了手続き、請求書の書類作成などが追加業務になる)。
1回変更して、その先でも現場を変えたいと思ったとしても当分営業は現場変更をしてくれないということも多くあります。
自分の努力で状況を変える
自分の努力で現状を打破するのも手です。
プロパーに直訴したり、自分から社内のコミュニケーションに参加したり、今の自分にできることを現場で試みることで、状況が変化することも期待できるでしょう。
効果が無かったり、常駐先の会社からクレームを入れられたりといったリスクもありますが、それでも現場を変えたいという状況を打破する手段として有効です。
何に不満を感じているか
何に不満なのか考えるのも重要です。
業務の内容に対して給料が低かったり、スキルアップができなかったり、人間関係が辛かったり、あるいは自分の力量を超える仕事量や高度な内容といった悩みです。
果たして今いる現場で抱いている不満は、他の現場にいけば解決するのか考えてみましょう。
転職を検討
思い切って転職して環境を変えてしまう対処法もあります。
現場を変えてもらっても同じような不満を抱えてしまうリスクは否定できません。
何度も現場を変えたいと営業に直訴してもきちんと対応してくれなくなる可能性もあります。
幸い、ITエンジニア業界は売り手市場なので転職はしやすく、不満を感じたら転職をする手もあります。
転職エージェントの利用や、フリーランスになってフリーランスエージェントの力を借りることで、より良い結果が得られるでしょう。
これらのサービスを利用することで違う会社へ勤務したり、フリーランスエンジニアになったりと満足のいく環境を手に入れられます。
SESの現場で働くITエンジニアが現場を変えたいのまとめ
SESで客先常駐の仕事は、現場を選ぶのも会社の運しだいになります。
たまたま、自分に合わない現場に回されてしまった場合も、現場変更が難しいケースも多く、現場変更を申し出ても断られることも少なくありません。
運よく現場を変えたいという希望が通っても常駐先でまた同じような場面に出くわすことも多くあります。
こういった状況を打破するには、自分で環境を変える努力をしたり、営業に相談したりといった対処法以外に、転職をして自分の満足の行く働き方を見つけることも有効です。