資格なしでもITエンジニアにはなれる!初心者が仕事で役に立つ資格やスキルまとめ
ITエンジニアは中高生のなりたい職業ランキングでは常に上位に入っている職業の一つです。
さらに、中高生だけではなく、就職する上でも多くの方で選択肢として挙がるほど人気の職業でもあります。
そんなITエンジニアですが、パソコンのスキルが必要だったり、それ以外にもプログラミング等の専門的なスキルが必要になるというイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、
- 全くの初心者からITエンジニアになれるのか?
- ITエンジニアになるにはどのようなことが必要なのか?
- ITエンジニアに必要な資格は?
これらについてお話ししていきます。ITエンジニアという言葉だけで意外と知らないITエンジニアの仕事内容についても包み隠さず公開していきます!
初心者でもITエンジニアになれるのは本当か?
まずは大前提としてですが、
全くの初心者でもITエンジニアになれます!
実際に就職あっせんサイト等でITエンジニアの企業を調べてもらえれば分かりますが、「初心者歓迎」という文言がある企業も存在します。
その理由としては、そもそもの仕事内容が簡略化されて素人でも仕事ができたり、単純に人手不足でという理由もあり、特に人材不足についてはITエンジニア業界全体でも問題になっているほどです。
では、初心者でもITエンジニアにはなれますが、実際はどのような仕事をしているのか気になる方も多いと思いますので、まずはどのような仕事をしているのかをお話しします。
ITエンジニアの仕事内容
ITエンジニアが普段から行っている仕事内容は大きく分けて3つです。
- 開発
- 顧客へのヒアリング
- 資料作成
ではそれぞれの仕事内容について、ITエンジニアとして5年以上働いている私が解説していきます。
開発
これは誰もがイメージしている仕事内容ですね。
開発という作業では、プログラム言語を入力してウェブサイトや企業のシステム等の成果物を作成することを開発と呼んでいます。
職種や案件によって働く内容や作業量は大きく異なりますが、どのような案件でも必ず行われる仕事内容です。
私が今まで行った開発案件で期間やプログラム言語を挙げてみると、
案件 | プログラム言語 | 期間 |
---|---|---|
自動車販売システムの改修 | C# | 3カ月 |
業務一元管理システムの開発 | C# Java | 半年 |
販売管理システムの改修 | COBOL | 8ヵ月 |
企業HPの作成 | PHP JS CSS | 1カ月 |
このように案件によって使用する言語や期間が大きく異なります。
顧客へのヒアリング
どのような案件においても、顧客から「〇〇をしたい」というような要望が無ければ案件は成立しません。そこで、その要望をどういったシステムに落とし込むのかというヒアリングを行います。
ヒアリングは最初だけではなく、進捗管理や見積もりの交渉であったり、追加要望等もあるので、そのような時に顧客対応をしなければいけません。
この業務は企業であればプロジェクトマネージャーや上司が行う仕事にはなっていきますが、ITエンジニアとして何年も活動していくとこの作業は徐々に増えていきます。
資料作成
開発やヒアリングについてお話ししましたが、それ以外に行う仕事は主に資料作成です。
この資料作成はITエンジニアの仕事の中で最も重要な内容で、開発する前に仕様書等の資料をまとめておくことで、開発期間を極力スムーズに行えます。
そのため、この資料作成は開発期間以上の期間をかけて行われています。
実際に、以前私が私が参画していた、自動車販売システムの開発案件では、開発期間は半年程度でしたが、その前の工程(要件定義~設計)までは約3年もかかりました。
その間の作業としてはひたすらExcelを使用しての資料作成です。だからこそ、今までお話ししたITエンジニアの仕事の中では開発以上に資料作成が最も重要な仕事です。
この資料作成を短縮することで開発自体の期間を短くしたりコストを抑えることもできますが、この工程を蔑ろにしてしまうと、開発工程以降でトラブルが起こりやすい傾向があります。
ITエンジニアになっても開発しないという場合も
ITエンジニアは開発がメインだと話ししましたが、一切開発をしない職種もあります。
例えば、要件定義などの上流工程の場合は、プログラムを開発する以前に、顧客へのヒアリングであったり、ヒアリングした内容を資料にまとめたりするため、その間は一切開発をしません。
私も約1年間、上流工程の仕事に従事していましたが、仕事では一切開発はせず、自分自身の作業の効率化を図るためのツールを開発した程度です。
収入ベースで見てみると、ITエンジニアは基本的に上流工程の方が年収が高い傾向があります。
事務作業メインとしてITエンジニア業界に入る方もいる
これはどの会社でも同じわけではありませんが、私が以前働いていた会社では上流工程で事務作業のみで、開発を全く経験したことがない初心者の方が参画されていました。
仕事内容は、日々プロジェクトマネージャーに送られる日報メールが出されていない方へのリマインドであったり、資料の印刷であったり、忙しい時には簡単なシステムテストも行われていました。
その方は会社員ではなく、パートタイマーとして活動されていたのでITエンジニアが本職でありませんが、この働き方であれば、ITエンジニアがどのような仕事をしていて、思っているイメージとどの程度異なっているのかを判断するのには適した働き方かもしれません。
ITエンジニア初心者に求められるスキルとは
ITエンジニアの仕事内容ついて解説したところで、初心者がITエンジニア業界で働くために求められるスキルについてお話しします。
ここで求められるスキルは、この後に紹介する初心者が学びやすい、取得しやすい資格にも結び付いていくので、初心者でどのようなスキルが必要なのかを把握しておきましょう。
PCの基礎的な知識
PCや汎用ソフトの基礎的な知識は必ず身につけておいた方がいいでしょう。
ITエンジニアにおけるPCの基礎的な知識となると難しく考えてしまいがちですが、ITエンジニアだけではなくPCを使って仕事をする業界であれば必ず必要になるスキルです。例えばこのような用語です。
- クリック
- ドラッグ
- コピー&ペースト(コピペ)
- ファイル(ディレクトリ)
- ドライバー
こう見てみるとPCを使う人にとっては当たり前の用語が多いです。
ITエンジニア業界では、ユーザーがどのように使いたいのかによってシステムの開発内容も大きく異なります。実際に業務を見ながらヒアリングもしていくことが多く、実際の業務で「クリックをすることで〇〇する」や「ドラッグして〇〇に移動する」等といったマニュアルも作成されるため、このような基礎的な用語については必ず覚えておきましょう。
よくやってしまいがちの勉強法として、用語集を見ながら英単語のように覚えていくという方法ですが、この覚え方だと全く応用が利かないので、あまりおすすめはできません。
実際に仕事などでPCを触ったり、書類等で不明な用語が出てきた時に都度調べるという方法がおすすめです。この方法だと、勉強時間はほとんど必要なく、自由な時間が確保できます。
汎用ソフトの基礎的な知識
汎用的なソフトとはMicrosoft Office製品やテキストエディタのことで、開発以外にも資料作成やプレゼン等でよく使用します。
その中でも、テキストエディタは開発をする上で必ず必要なソフトになるので必ず使えるようにしておきましょう。
テキストエディタはその名の通り、文字を入力する機能がメインですが、他にも文言を検索して全て置換したり、Grepという複数の書類からまとめて特定の文言を検索できる機能が使用できるものもあるため、自分が使いやすいソフトや、推奨されているソフトを使用しましょう。
そしてMicrosoft Office製品についてですが、私が会社員として働いていた時には毎日のように使用していました。その中でも高頻度で利用していたソフトはExcelです。
Itエンジニア業界では一般的な書類でも基本的にExcelで作成される傾向があります。仕様書においても、全てExcelで作成されていたので、私の経験上、まず最初にExcelの使い方を学びましょう。
Excelの使い方といっても、簡単なモノであれば、セルへの文字入力だったり、難しいものであればVBAを利用しマクロを組んだりと、勉強範囲は非常に広いです。
では、全くの初心者の場合は何を学べばいいのかというと、まずはこれらの3つを使えるようになってみましょう!
- 基本的な文字入力
- 罫線等の入れ方
- 簡単な関数(SUM等)
プログラムに関する基礎的な知識
次にプログラムに関する基礎的なスキルです。
これはプログラムの内容については言語や案件によって異なりますが、まずは、どのようにプログラムを書くのかを理解しておくことが重要です。
私の仕事上、初心者が作成するプログラムをよく目にするのですが、そこで感じるのが、インデントが入っておらず見づらいプログラムになっていたり、コメントが入っておらず一体何の処理をしているのか分からないということです。
ITエンジニアは効率の良いプログラムを書くことも重要ですが、見やすいプログラムを書ける方が需要は高いです。求められています。
これはスキル以前の意識の問題ではありますが、ITエンジニアでキャリアアップを目指しているのであれば、ここで癖をつけておきましょう。
仕組み(アルゴリズム)を構築できるスキルが重要!
プログラムが書けることも大切ですが、その根幹にはアルゴリズムがあるからこそ動作をします。
ベテランのITエンジニアに共通していることは、プログラムを書けることではなく、アルゴリズムが簡潔にまとめられている点です。
これができるとシステムの速度の向上であったりと成果物に対してのメリットも多く、ITエンジニアになるのであれば、このスキルは必ず身に付けておかなければいけません。
しかし、このスキルは一朝一夕に身につくものではなく、普段の生活や、業務の中で様々なプログラムを見ることで上達していきます。
スキルが無いからと焦らず、他の人のプログラムを見たりと、普段からどういう風に開発すると効率的なのかを考えていくことでこのスキルは自ずと身につきます。
ITエンジニア初心者がスキルを身に付ける上で取得しやすい資格3選
ITエンジニアになるために必要なスキルについてお話ししましたが、ここからは、そのスキルを身につけるために学びやすい資格、そして就職に有利になる取得しやすい資格をピックアップしました。
Microsoft Office Specialist(MOS)
まずはMOSと言われる、Office製品についての資格です。
Office製品は、Word、Excel、PowerPointやAccess等がありますが、ITエンジニアで取得しておくと有利になる資格は、ExcelとAccessです。
先ほどもお話ししましたが、どんな書類を作成する時でも基本的にはExcelを利用します。それ以外にもCSVを読み込んだり、様々な計算を行う等といったかなり汎用的なソフトです。
ITエンジニアだけでなく、他の業界でも利用することがおおいソフトなので、ITエンジニア以外の業種を目指したくなっても腐らずに残り続ける資格になります。
勉強しやすく取得しやすい
この資格のメリットは、実践的な勉強ができ、その上取得しやすい資格という点です。
私もExcelとAccessの資格を持っていますが、 資格を取得するために、教本を1冊購入し、付属していたディスクで模擬試験のカリキュラムを何周か行うだけで資格を取得することができました。
座学で勉強するのも必要ではありますが、ITエンジニアの場合は座学より、実践が重要です。
そして、実践だとモチベーションを高く維持できるのでこの後にお話しする資格と比べても比較的取得しやすいです。
初心者で躓きがちなデータベースについても勉強できる
Accessにおいては、システム開発の多くでデータベースを利用しますが、その内容をより可視化できるようにするためのソフトで、Access内でSQLも組むことができます。
データベースを触る時には、真っ黒の画面に文字を入力してテーブルを作成したり、データを追加したりしますが、これは中身のイメージができていないと難易度が高く、初心者ではミスをしやすいポイントです。
そんな初心者が躓きがちなのがデータベースなので、ここで勉強して資格を取っておくと就職では他の初心者と比べて圧倒的に有利になります。
ITパスポート試験
次に国家試験であるITパスポート試験です。
ITパスポート試験は、ITエンジニアでよく取得される国家試験の中で、最も難易度の低い資格です。
これまでお話しした内容では、PCや汎用ソフトについてでしたが、この資格では、これ以上のITエンジニアでよく使われる専門的な用語を理解しなければなりません。
技術的な知識だけではなく経営者側の知識も勉強しなければなりません。
例えば、実際に出題された問題で言えば、「売上や経費等の表を見て経常利益を出す」といった問題もあります。
これ以外にもマネジメントについても出題されるので、ITパスポート試験に合格するだけでも、ITエンジニアの基礎的な知識が習得できます。
そして、先ほども重要とお話ししたアルゴリズムについても出題されるため、初心者であればあるほど率先して取得しておきたい資格になります。
全て4択問題なので、勉強がしやすい
初心者で取得した方がいい資格としてITパスポート試験をおすすめする理由の一つが、問題内容が一問一答形式の4択問題という点です。
社会人であればあるほど勉強に割く時間が少なくなりがちですが、この問題形式だと、いつでもどこでも、ネット上で勉強しやすく、数分単位でも勉強できます。
問題数自体は100問と非常に多いですが、基本的な用語は全く変わらないので毎回同じような問題も出やすく、一問一答の勉強を継続していれば高い割合で合格しやすい資格になります。
基本情報技術者試験
最後にITエンジニアで取得した方がいい資格のトップとも言われている基本情報技術者試験です。
これは先ほどお話ししたITパスポート試験の上位にあたる試験で、より企業の実務に近い内容の問題が出題されます。
この試験は午前と午後とで問題が分かれており、午前はITパスポート試験のような一問一答形式、午後は実際の業務に近いシステムに対しての問題であったり、 プログラム言語を読解して答えを出すような問題もあります。
初心者でもこの資格が取れていれば、ITエンジニアとして活動するのはほぼ問題なく、就職活動も他の初心者と比べて有利に進めやすいのも特徴です。
取得すると、金銭的な恩恵がある企業も
基本情報技術者試験に合格すると、履歴書の資格取得欄に記載できるだけではなく、就職した後にもメリットがあります。
それが資格手当で、この資格を持っておくだけで基本給以外に資格手当として企業が指定する金額(一般的に数千円~1万円程度)が毎月支給されます。
他にも、企業に所属しながら資格を取得すると取得手当として一度きりではありますがボーナスとして1万円程度を支給する企業もあるので優先してとられやすい資格のひとつです。
初心者だからこそ考えておきたい将来のビジョン
ここまで、初心者がITエンジニアになるために必要なスキルであったり、初心者におすすめできる資格についてお話ししました。
ここからは資格だけではなく、実際にITエンジニアとして活動していくにあたってのキャリアプランについてお話ししていきます。
成長していく業界を見分けよう!
ITエンジニアと言っても、システムエンジニアやデータベースエンジニア等の様々な職種があります。
その職種の中でも工業系のシステム開発であったり、金融的なシステム開発であったりと、同じ職種でもジャンルが大きく異なることがあります。
そのため相手の業界の動向によっては、システム自体が飽和して開発するITエンジニアの必要が無くなってしまうことも考えられます。一方で、今までシステム化がされていない業界では、よりITエンジニアの需要が増加していく可能性もあります。
基本的な仕事内容はほとんど変わりませんが、誰に対して開発をするのかによって、自分自身のキャリアは大きく変化します。年収もすぐに差が出ることはありませんが、長期的に見ると大きく差が開く可能性もあります。
職種によって年収は大きく異なる
ITエンジニアは職種によって年収が大きく異なります。
例えば、一般的なシステムエンジニアでは年収は400万円から500万円前後ですが、コーディングをするだけのプログラマー(コーダー)では年収が300万前半から400万程度と100万円近く異なります。
他にもITコンサルタントであれば、年収は倍以上の1,000万円近くになることもあります。
年収ベースで職種を考えると、上流工程であればあるほど年収が高い傾向にあります。
しかし上流工程は、今までの業務経験やプログラムに対しての理解が重要で、顧客からの要望をシステム化させるにはどのように構築するのか、どれだけ工数がかかるのか等を考えなければいけないので、かなり経験値を積まなければ携わることが難しいです。
転職=キャリアアップになる
初心者で上流工程に入るのはかなり難しいと思いがちですが、 上流工程に入るための手堅い方法もあります。それは、まず何らかのITエンジニアの企業に属し、中流工程から下流工程の案件であったり、小規模の案件などを沢山経験していきます。
そしてある程度経験を積めば、転職をしましょう。
その企業内でキャリアアップを考えてもいいですが、転職をする方が自分自身の要望を聞き入れてもらいやすいです。
ITエンジニアとして実際に活動してみると、自分がイメージしていたものと、現実では大きく異なるところもあります。そこで我慢をして無理をして仕事を続けても、精神が擦り減っていくだけです。
酷い場合だとうつ病になり、今後の仕事にも影響が出てしまう可能性すらあります。
だからこそそういうタイミングに転職をするのがおすすめです。
転職はマイナスなイメージで囚われがちですが、ITエンジニアの場合は、今までの業務経験がそのまま次の仕事にも利用できます。
その経験を使って別の企業や職種に入り、すぐに上流工程に携わることも不可能ではありません。転職をすることで、単純に年収が上がるということもよくあります。
初心者からフリーランスとして活動する選択肢も
最後にフリーランスとして活動していく選択肢についてお話ししていきます。
これまでお話ししたのは会社員として働いていく方法でしたが、ここからお話しするのは、 個人事業主として企業と直接契約して活動していく方法です。
フリーランスとして活動していくのはアリなのか?
ここからフリーランスについてお話ししていきますが、そもそも初心者がフリーランスとしてITエンジニア業界で活動していくのは可能なのかについてお話ししていきます。
私自身、現在フリーランスとして活動しているので、初心者目線で考えてみるとフリーランスとして働ける可能性は可能ではありますが、難易度はかなり高いです。
しかし、フリーランスだからこそできるメリットもあるので、ここで押さえておきましょう!
方向転換が容易
会社員の場合、先ほどもお話ししたように自分自身がイメージした内容でなければ、我慢するか、転職するという選択肢を考えなければいけません。
しかし、転職経験がある方だと分かるかもしれませんが、転職は意外と手間がかかり、転職を決断しても実際に転職できるまで一か月以上、就職活動で上手くいかなければ、半年以上かかることも珍しくありません。
一方のフリーランスでは、案件ごとの契約になるので、自分がイメージした仕事内容でなければ、別の案件を探して別の案件に従事できます。そのため、フリーランスだと短いスパンで方向転換ができるのがメリットです。
やりたいスキルのみを取得できる
一概にシステムを開発と言っても、プログラム言語の違いや開発ルールの違いであったり、携わる案件次第で求められるスキルが大きく異なります。
企業の場合、自分の要望も出すことはできますが、基本的に上司から携わる案件を指定され、嫌でもその仕事に従事しなければいけません。
しかし、フリーランスの場合は、自分のやりたい仕事を選べるため、自分の身につけたいスキルのみを取得しやすいメリットがあります。
初心者が仕事を見つけるのが困難
最後にデメリットですが、これが初心者がフリーランスとして活動していくための一番の障壁になります。
基本的にスキルが全くない状態で仕事を取ることはほぼ不可能です。ITエンジニアとしての経験や実績であったり、提示できる資格やスキルを持っておかなければ、顧客は見向きもしません。
そして、初心者の場合でよく陥りがちなケースとして、報酬単価が安く、仕事をやればやるほど損をしてしまうケースです。
ITエンジニアとしてのスキルも必要で、経営者としてのスキルも必要になるので、ITエンジニア以外の勉強をしなければならず、活動難易度も高くなりがちです。
フリーランスに資格は必要なのか?
フリーランスは自分のやりたい仕事ができ、自分の求めている仕事やスキルのみを追求できます。
では、フリーランスでは資格が必要なのかという点についてお話しします。
実績の代わりに資格を提示できる
資格を取得することでITエンジニアとして活動している実績を提示できます。
フリーランスになりたての頃は、まだ実績もなく、仕事の交渉が非常に難しいです。私自身もオファーを出しても全て断られるということが何度もありました。
そんな活動し始めには、資格を持っておくことで交渉が有利に働く可能性があります。
資格の代わりに実績を作るとしても、自分で何らかのコンテンツを作成するか、仕事を受けて何らかの成果物を作成しなければいけません。
しかし、資格であれば、スキルを身に付けることもでき、フリーランスから会社員に戻りたくなった時にも、その資格を活用して再就職も容易になります。
活動を続ければ続けるほど、必要性が下がってくる
ITエンジニアの資格はフリーランスとして活動するほど、その重要性は薄れていきます。
会社員のように資格手当のような制度もなく、仕事をこなすほど、経歴として提示できたり、実績として提示できるような成果物もできていきます。
転職でもそうですが、どのような仕事ができるのかを判断する材料として、取得している資格より今までの経歴の方を重要視します。
会社員であれば、他の国家資格を取って資格手当の額を増やし、年収を上げるという方法が取れるので資格を取得するメリットもあります。
しかし、フリーランスの場合は、その資格が無いと携われない案件はほとんどありません。そのため、経験や実績を積めば積むほど資格を取得するメリットが薄れていきます。
初心者ならまずは資格を取得してみよう
これまで、初心者がITエンジニアになるために必要なスキルや資格、ITエンジニアの働き方の選択肢についてお話ししてきましたがいかがだったでしょうか。
そもそもITエンジニア業界では資格はさほど重要ではなく、持っているスキルが非常に重要になります。
そのため絶対にとっておきたい資格というのはありませんが、資格を持っておくことで就職に有利になったり、フリーランスとして活動していく時に仕事が取りやすくなったりなどのメリットが多いのも事実です。
そのためITエンジニア初心者として活動していきたいと考えている方は、まずは今回お話ししたMOSであったり、ITパスポート試験などを取得してみましょう。
MOSであれば、ITエンジニア業界だけではなく、他の業界でもOffice製品を利用しているところが多いので、取得しているだけで就職で有利になります。
そして国家試験の場合、持っているだけで資格手当がもらえたりなどの恩恵も多いので、ITエンジニアを目指しているのであれば必ず取得しておきたい資格のひとつです。
今回お話しした資格の難易度は他の資格と比べて、勉強がしやすく、取得しやすいものです。
私の経験上ではありますが合格率も60%から80%とかなり高いので、初心者としてITエンジニア業界に入りたい人はそエンジニア業界に入りたい人は率先して取得してみてはいかがでしょうか。