客先常駐先(SES)から脱出するには?知っておきたい注意点と働き方

客先常駐先(SES)から脱出するには?知っておきたい注意点と働き方
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客先常駐(SES)はブラック、辛いというマイナスイメージを持たれがちな働き方です。

しかし、客先常駐(SES)で働くことにはメリットもあり、そのメリットに魅力を感じてSESエンジニアとして勤務されている方も多いことでしょう。

また、現実はメリットばかりではなく、今すぐにでも客先常駐(SES)から脱出したいと考えている方も少なくないのではないでしょうか?

今回はそんな客先常駐(SES)から脱出した方がいい企業や、実際の脱出方法、脱出に関する注意点などをわかりやすく解説していきます。

目次

客先常駐先(SES)から脱出した方が良い企業の見分け方

客先常駐先(SES)から脱出した方が良い企業の見分け方

客先常駐(SES)は全ての企業が悪い企業だということはありません。

中にはエンジニアのことをしっかりと考えてくれるホワイト企業も存在しています。

しかしながらブラック企業も存在しているのも事実です。

ここでは客先常駐(SES)から脱出した方がいい企業の特徴を3つご紹介していきます。

1.評価制度があいまい

一般的な客先常駐(SES)の場合には、管理職の方がエンジニアそれぞれの常駐先に定期的に訪問してエンジニアの評価をヒアリングし、エンジニアに対しても定期的に面談をするなどして自社の評価基準に則ってエンジニアそれぞれを評価していくことになります。

しかし、脱出した方がいいSES企業の場合にはこうした評価基準があいまいであり、最悪の場合には常駐先からの評価をそのまま社内評価にしてしまうケースもあります。

常駐先からの評価をそのままエンジニアの社内評価としてしまうと、評価基準に公平性がなくなり、エンジニア自身がどうすれば評価が上がるのかわかりにくくなってしまいます。

また、エンジニア自身が簡単な仕事をした場合と難しい仕事をした場合に業務の難易度に対する評価を常駐先が判断することは難しいのはもちろんのこと、常駐先の社員の方が辛口であればどれだけ頑張ったとしても評価を低くつけられてしまいます。

こうした評価基準が社内にないSES企業の場合にはエンジニアが働きやすい環境を提供することや、エンジニアのキャリアプランを考えることに注力していないケースがありますので、なるべく早く脱出することをおすすめします。

2.残業や休日出勤が慢性的に発生している

客先常駐(SES)の場合には、エンジニアを常駐先に出向させる前に、労働条件について事前に契約を締結することが当たり前です。

この事前に締結する契約の中には残業や休日出勤に関することも含まれているため、基本的には突発的な残業や休日出勤は起こりにくいのが客先常駐(SES)の特徴です。

しかしながら客先常駐(SES)の場合、エンジニアを常駐先で働かせれば働かせるほど利益を得ることができるビジネスモデルであるため、わざとこうした労働条件についてあいまいに契約しておき、常駐先のニーズや忙しさに応じて柔軟にエンジニアに残業や休日出勤を命じることができる契約にしているケースもあります。

エンジニアは自身の常駐先を決めることができず、常駐先の情報も上司や営業担当者からしか確認することができません。

そのため、エンジニアに伝えている常駐先の情報と実際の常駐先の実態が異なることも多く発生しがちです。

こうした残業や休日出勤に関してあいまいに契約を締結する企業の場合にはエンジニアを大切に思っていないことが多いため、一刻も早く脱出することをおすすめします。

3.SES事業のみおこなっている

SES事業のみをおこなっている企業も注意が必要です。

SES事業の場合、エンジニアを常駐先で働かせるほど利益を得ることができるビジネスモデルであるため、エンジニアに求められるスキルセットもそれほど高くありません。

また、SESの場合にはエンジニアはほとんど自社に出社することはないため、自社に対して帰属意識が生まれにくいです。

そのため、スキルのあるエンジニアはどんどんとステップアップを目的にして転職をしてしまうことも業界の特徴です。

客先常駐(SES)をおこなっている企業の中には、自社開発を同時におこなっている企業もあります。

自社開発をおこなっている企業の場合には、自社内にある程度の技術力が溜まっていることが多く、また製品をPRするためのマーケティング、アフターサポートなどの体制が整っていることがほとんどです。

もちろん製品を開発することやマーケティングでPRするためには費用がかかってしまうため、資金力にも余裕がある企業が多いです。

反対にSES事業のみをおこなっている企業の場合には技術が社内に溜まりにくく、契約を取りさえすれば継続的に利益を上げることができるため資金力もそこまで必要としません。

SES事業のみをおこなっている企業だから悪いというわけではありませんが、将来性などを考えるとSES事業のみをおこなっている企業よりもSES事業と自社開発を並行しておこなっている企業の方がメリットがたくさんあることが多いです。

客先常駐先(SES)から脱出するには

客先常駐先(SES)から脱出するには

では実際に客先常駐(SES)から脱出するにはどうすればいいのでしょうか?

ここでは具体的に客先常駐(SES)から脱出する方法について代表的なものを3つご紹介していきます。

1.自社開発をおこなっている企業に転職をする

客先常駐(SES)である程度の経験を積むと、自社開発をおこなっている企業に転職することも難しくはなくなります。

新卒や未経験の場合には求められるスキルセットが自社開発をおこなっている企業の方が高いため、なかなか採用されないケースもありますが、ある程度の経験を積んだ場合だと自社開発をおこなっている企業にもチャレンジできる可能性が高まります。

また、自社開発をおこなっている企業の場合には開発だけではなく、製品の企画立案やマーケティング、製品のアフターサポートなど幅広い業務に携わることもできます。

SESエンジニアの経験を活かして自社開発をおこなっている企業でもエンジニアとして勤務することはもちろん、マーケティングなど客先常駐(SES)では経験することができなかった分野にチャレンジすることもできるでしょう。

キャリアプランが広がることを考慮しても客先常駐(SES)を続けるだけではなく、自社開発をおこなっている企業に転職することを考えてみることも1つの脱出方法であると言えるでしょう。

2.転職エージェントに相談する

まだまだ自分のスキルレベルが把握できていない方、どんな企業に転職すればいいのかわからないという方はぜひ転職エージェントに相談してみることをおすすめします。

今ではIT人材が不足していることもあり、エンジニアに特化した転職エージェントも多数存在しています。

転職エージェントに相談することによって、自分に足りていないスキルが把握できるのはもちろんのこと、元エンジニアの方が対応してくれることもありますので、自身のキャリアプランや業界のトレンドなど幅広いことを教えていただけるチャンスもあります。

何より転職者は無料で転職エージェントを利用することができますので、業界の動向や自分のレベルを知るためにも一度利用してみることをおすすめします。

3.退職代行サービスを利用して退職する

どうしても今のSES企業から脱出したい場合には退職代行サービスを利用して退職することも1つの手段です。

SESエンジニアの場合には精神的な病気にかかってしまい働けなくなる方も多いです。

精神的な病気になるまで追い込まれてしまうと職場に復帰することは難しくなり、今後の長い人生にも影響してきます。

もちろん精神的な病気になってしまったとしても、常駐先やSES企業は何も保証してくれません。

そのため、そこまで追い込まれている場合には一旦会社と距離を置くためにも退職することも選択肢に入れましょう。

自分で退職手続きができる場合には問題ありませんが、常駐先やSES企業に迷惑をかけてしまうのではと考えてしまう方も多くいらっしゃいます。

そうしたときに退職代行サービスを利用することによって、簡単にストレスなく退職することができます。

我慢して辛い環境で耐えるよりも、一旦は退職してストレスから解放されることをおすすめします。

退職したとしてもIT人材は慢性的に不足しているため、再就職もそこまで難しくはありませんのでご安心ください。

客先常駐先(SES)から脱出できないとどうなる?

客先常駐先(SES)から脱出できないとどうなる?

ここまで客先常駐(SES)から脱出した方がいい企業や脱出方法についてご紹介してきました。

では客先常駐(SES)から脱出できない場合はどうなってしまうのでしょうか?

ここでは客先常駐(SES)から脱出できない場合に起こりうる3つのことについてご紹介します。

1.スキルアップが期待できない

客先常駐(SES)の場合には求められるスキルが低いため、業務内容的にも簡単なことが多いです。

そのためスキルアップをすることが難しくなる可能性もあります。

もちろん参画するプロジェクトによっては大企業やメガベンチャーで勤務することもできるため、スキルアップが期待できることも少なくありませんが、多くの客先常駐(SES)の場合にはなかなかこうしたチャンスにも恵まれず、スキルアップすることが難しくなることも多いです。

また一般的には自分のキャリアプランに応じたプロジェクトに配属されることが多いですが、SES企業の営業担当者のレベルによっては自分が興味のある分野にプロジェクトを獲得するとができないため、エンジニアの求めるスキルと乖離したプロジェクトに参画させられてしまうことも多いです。

2.年収が上がらない

客先常駐(SES)の場合には多重下請け構造が影響しているため、所属しているSES企業の業界での立ち位置によって給与が決まってしまいます。

そのため、同じ業務を担当していたとしても2次請け、3次請けの比較的上流に位置している企業に所属しているエンジニアと5次請け、6次請けなどの下流に位置している企業に所属しているエンジニアでは給与に大きな差が出てしまいます。

エンジニアのスキルレベルによって給与が変更するのではなく、所属しているSES企業の立ち位置によって給与に差が出てしまうため、どれだけ頑張ったとしても下流に位置している企業に所属している限りは大きな給与UPは望むことができません。

こうした業界構造的な問題もあり、客先常駐(SES)を脱出しない限り年収が上がらない可能性があるのです。

3.転職することが難しくなる

客先常駐(SES)の場合、スキルアップをすることが難しい環境であることも多いにしてあるため、勤務年数が増えていくことによって転職することが難しくなることも考えられます。

もちろん参画するプロジェクトや所属しているSES企業によっては十分にスキルアップするチャンスがあり、転職にも有利になることもあるかもしれませんが、多くの客先常駐(SES)では業務内容がそれほど難しくなく、スキルアップすることが難しいのが現状です。

スキルアップすることができなければ、転職することができないのは言うまでもありません。

辛い環境で我慢すると精神的な病気になるリスクも高まりますし、スキルアップをすることができません。

こうしたデメリットからなるべく早く逃れるためにも、客先常駐(SES)から脱出することをおすすめします。

客先常駐先(SES)から脱出した後に知っておきたい注意点

客先常駐先(SES)から脱出した後に知っておきたい注意点

客先常駐(SES)から脱出した後に知っておくと便利なこともあります。

ここでは客先常駐(SES)から脱出した後に知っておきたい注意点について3つご紹介します。

1.脱出した後にSES企業や常駐先に迷惑はかかる?

脱出するとSES企業や常駐先に迷惑がかかるのではないかと気にされる方もいらっしゃることでしょう。

しかしながら客先常駐(SES)の契約はSES企業とで交わされる契約に基づくため、エンジニアには一切の責任はありません。

もちろん、迷惑は多少なりともかかってしまうことはありますが、その責任を追及されるようなことは少ないでしょう。

そのため過度な責任を理由にして客先常駐(SES)から脱出することを躊躇することはおすすめしません。

もしかするとSES企業から客先に迷惑がかかるため、プロジェクトが終了するまで退職しないで欲しいとお願いされることも考えられます。

しかしながら基本的には2週間前に退職の意思を伝えることによって労働者は退職することができると法律で定められていますので、脱出したいのであればSES企業からのお願いを親身になって聞く必要はないでしょう。

そして何よりSES企業のお願いを聞いてしまうことによって、辛い思いをするのはエンジニア自身になります。

客先常駐(SES)から早く脱出したいと思った際にはなるべく早く脱出されることをおすすめします。

2.常駐先からクレームが来ることはある?

客先常駐(SES)から脱出するとなると、常駐先からクレームが来るのではないかと心配される方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながらさきほどご説明した通り、SESの契約は常駐先とSES企業が締結しているものになるため、基本的には常駐先からエンジニアに対してクレームが来ることはないでしょう。

可能性として常駐先の社員の方と仲良くなった場合にはエンジニアに連絡が来る可能性もあるかもしれませんが、責任自体はSES企業にあるため、クレームが来たとしても対応する必要はないでしょう。

最悪なSES企業の場合には常駐先のクレームをエンジニアに対応させることもあるかもしれませんが、契約に関しての責任はエンジニアにはないと理解しておくことによって、クレームがもし来たとしてもそこまで心配する必要はないでしょう。

3.今後の自分のキャリアに傷はつく?

基本的に客先常駐(SES)から脱出するとなると、これからの自分のキャリアに傷がついてしまうのではないかと心配される方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながらIT人材は日々不足していることがニュースでも取り上げられています。

そのため、客先常駐(SES)から脱出したとしてもある程度のエンジニアとしてのスキルがある方の場合には、それほど転職や今後のキャリアプランに問題が発生することは少ないでしょう。

そして何より客先常駐(SES)の場合にはさまざまな業種、業種のニーズに応じたプログラミング言語を適材適所で活用することになるため、幅広い業務を経験することができます。

こうした幅広い業務を経験したエンジニアであれば、多くのエンジニアを求めている企業のニーズにはマッチする可能性が高いですので、客先常駐(SES)を脱出することによって今後のキャリアに傷がつくどころか、客先常駐(SES)で培ってきた経験やスキルが武器になる可能性の方が高いでしょう。

客先常駐先(SES)から脱出した後の働き方はどうする?

客先常駐先(SES)から脱出した後の働き方はどうする?

実際に客先常駐(SES)から脱出した後、どのようにしていけばいいのでしょうか?

ここでは客先常駐(SES)から脱出した後におすすめの働き方について3つご紹介します。

1.客先常駐(SES)の別企業に転職する

まず思いつくのが客先常駐(SES)の別企業に勤務して、SESエンジニアとして転職する働き方ではないでしょうか?

SESエンジニアとしてスキルアップを考えていく場合には、現在自身のSES企業が所属している業界の立ち位置よりも上位の企業に転職されることをおすすめします。

客先常駐(SES)の場合、エンジニアのスキルによって給与や待遇が上がることよりも、所属するSES企業の立ち位置が高ければ高いほど給与や待遇が上がりやすい特徴があります。

客先常駐(SES)に転職を考える場合にはSES企業の業界での立ち位置がなるべく高い方を選ぶことをおすすめします。

2.自社開発をおこなっている企業に転職する

ある程度SESエンジニアとして経験を積んだ後は自社開発をおこなっている企業に転職することもおすすめします。

自社開発をおこなっている企業の場合には、SES企業よりも技術力が高いことが多く、よりエンジニアとして力を発揮することができるシーンが増える傾向にあります。

また、自社開発をおこなっている企業の場合には開発業務だけではなく、企画立案やマーケティングなど幅広い業務を自社で担当している企業が多いため、エンジニアだけではなく幅広いキャリアプランを描くことも可能です。

また客先常駐(SES)の場合にはプロジェクトごとに常駐先が変更することが一般的ですが、自社開発をおこなっている企業の場合には基本的に自社で勤務することが一般的ですので、常駐先が都度都度変更することに抵抗がある方は自社開発をおこなっている企業で勤務されることをおすすめします。

3.フリーランスエンジニアとして働く

フリーランスエンジニアとして働くことも1つの手段です。

特に保有しているスキルが高く、会社に所属するのではなくある程度自由に働きたいという方にはフリーランスエンジニアとして働くことをおすすめします。

SESエンジニアとして大きなプロジェクトに参画した際に、フリーランスエンジニアの方と一緒に仕事をすることもあります。

そうしたときにフリーランスエンジニアとして働くにはどのようなステップを踏んでいけばいいのかについて簡単に情報収集することができるでしょう。

もちろんフリーランスエンジニアとして働くことは簡単ではありませんが、SESエンジニアとして勤務しているとさまざまな業界に触れることができ、人脈も広げることができます。

フリーランスエンジニアとして働きたい方の場合には、常駐先とのコミュニケーションはもちろん、一緒にプロジェクトに参画しているエンジニアの方ともコミュニケーションをしっかり取ることによってフリーランスエンジニアとして働くチャンスを得ることができますので、ぜひ積極的にコミュニケーションを取ることをおすすめします。

客先常駐先(SES)から脱出まとめ

今回は客先常駐(SES)から脱出した方がいい企業や脱出方法、脱出にあたっての注意事項、脱出後の働き方などについてご紹介してきました。

全てのSES企業がブラックで辛い環境であるわけではありませんが、今回ご紹介した脱出した方がいい企業に該当する場合には身体的にも精神的にも辛い状況に陥りやすいので、他のSES企業や自社開発をおこなっている企業、またフリーランスエンジニアとして働くなどして客先常駐(SES)から脱出することをおすすめします。

辛い状況に耐えて客先常駐(SES)を続けてしまったとしても、スキルアップできない状況にとどまることになり、転職活動が難しくなることもあります。

現在ではIT人材が不足しているため、ある程度の技術や経験がある場合には今よりも待遇がいい企業に転職することも難しくありません。

スキルアップしながら、楽しくストレスなく働くためにも辛い状況で勤務をしているエンジニアの方は今回の記事を参考にして客先常駐(SES)から脱出されることをおすすめします。

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