【現役が語る】フリーランスエンジニアは悲惨な末路が多い?現役フリーランスエンジニアが陥った末路と抜け出す方法を紹介!
キャリアアップの手段として転職の他に挙げられる選択肢としてよく出てくるのは、フリーランスですね。
ITエンジニア業界のフリーランスなので、フリーランスエンジニアと呼びますが、あなたはどのようなイメージを持っているでしょうか?
会社員より高収入で自由に休めたりと何かと自由が利く職業かと思いがちです。
しかし残念ながらイメージ通りに活動しているフリーランスエンジニアはたったの一掴みです。
それ以外の方は収入が少なかったり、毎日仕事に追われたりとイメージとは異なる生活を送っています。そういった方の最終的な末路はどうなっているのか、気にならないでしょうか?
そこで今回は、実際に私がフリーランスエンジニアとして活動してどうだったのか?そして垣間見えた悲惨な末路から、その生活の中で失敗したこと、成功するためにはどのようなことに注意しなければいけないのかを解説していきます。
【現役が語る】フリーランスエンジニアになって良かった?
私はフリーランスエンジニアとして活動してきて約4年が経ちますが、フリーランスエンジニアになって良かったのかと聞かれると、100%良かったとは言えません。
そもそも私自身、フリーランスエンジニアとして活動したいから転向したわけではありませんでした。こちらでもお話ししていますが、転職タイミングや転職への知識の無さからフリーランスとして活動した方が良いのではないかと安易な考えで活動を始めました。
実際にフリーランスエンジニアに転向してから良かったこともありますが、それ以上に失敗したことも多かったです。失敗についてお話しする前に、まずは自分が感じた良かった点を簡単にピックアップします。
自由な時間を作りやすくなった
フリーランスエンジニアに転向して、大きなメリットは自由な時間を作りやすくなったことです。
毎日会社に行くことが無くなったので、1時間以上かかっていた通勤時間はゼロになり、朝9時~10時までに出社して必ず8時間は仕事をしなければいけないという制限もありませんので、好きな時に仕事をして好きな時に休める点はフリーランスエンジニアになって良かったと思えることの一つです。
ストレスが格段に減った
次にストレスの感じ方です。質の悪いストレスが明らかに減りました。
会社員の頃は、人間関係や理不尽な仕事内容といった外的なストレスがかなり多かったです。会社員の方は日々このようなストレスを受けていませんか?
- 通勤に対するストレス
- 人間関係に対するストレス
- 理不尽なクライアントに対するストレス
フリーランスエンジニアになると、このストレスはほぼ無くなりました。通勤は無くなり、自分が一緒に仕事をしたいと思える方だけと仕事をし、一緒に仕事をしたいと思えるからこそ理不尽な点は一切ありません。
だからこそ、仕事に対するストレスを増やして、さらに取り組む案件量を増やし、収入を上げることも容易でした。
これらがフリーランスエンジニアになって良かったことですが、フリーランスエンジニアにならなかった方が良かったと思えることももちろんあります。
フリーランスエンジニアの末路は悲惨?
- フリーランスはやめとけ!
- 会社員の方がいい!
ということを言われてきましたが、人によっては確かにその通りだと思っています。
フリーランスエンジニアになるのであれば覚悟を持って転向しないと確かに悲惨な末路を辿ります。
ではフリーランスエンジニアになってから考えられる悲惨な末路はどのようなものがあるのか。
実際に私が陥りそうになった、可能性がある末路を挙げます。
忙しすぎて体調を崩して、使い物にならなくなる
最初でもお話ししましたが、フリーランスになって良かったことで「自由な時間」を挙げましたが、仕事の時間を制御できるようになったからこそ、好きな時間に好きなように仕事ができています。
しかしフリーランスになり始めだと、仕事を何個も請けないと生計が立てられないという状態に陥ってしまいがちです。だからこそ何個も仕事を請けて作業をしますが、そうなると会社員以上にブラックな就業環境になりがちです。
そしてここで考えられる悲惨な末路が体調を崩すことです。フリーランス全般に言えますが、自分が活動しなければお金を稼ぐことができません。
こうなってしまうと、将来は真っ暗です。体調を崩しているような人材を雇う企業は少ないでしょうし、アルバイトでも重労働は不可能。最悪の場合、生活保護を申請するほど困窮することもあり得ます。
フリーランスや会社員として復帰するためには、まずは体調を戻すところから始めなければいけないので時間もかかり、結局マイナスからのスタートになってしまいます。
景気に大きく影響を受けてしまう
会社員の場合は景気に左右されるとしても、変動するのはボーナスの査定等でしょう。
基本給などの最低限の給与は働いていればほぼ確実に保証されます。しかしフリーランスの場合は誰からも一切保証されることはなく、仕事が無くなってしまうと完全に無収入に陥ってしまいます。
新型コロナウイルスがいい例ですが、景気が悪くなると、企業は、社員の生活を守るために、様々な費用を削減し始めます。
そこで最初に挙がるのがフリーランスへ依頼している仕事です。継続的な仕事が無くなってしまったり、新しい仕事を探そうとしてもなかなか見つからなかったりと、案件の量はその時の景気次第で大きく変化します。
フリーランスエンジニアとして安定して仕事を見つけ続けられる人は最初もお話ししましたがほんの一握りです。
仕事が無くなったらまた新しく仕事を探せばいいと思ってしまいますが、かなり難易度が高いです。私がフリーランスとして活動してきた中で最優先となるリスクヘッジは仕事が無くなってしまった場合の保険を重視しています。
ここを蔑ろにしてしまうとフリーランスとしての将来は非常に厳しくなります。
自分の価値を下げてしまいがちになる
会社員と異なり、自分の価値は自分自身で決めなければいけません。しかし初めての相手で自分の価値をアピールしてもなかなか仕事を貰うことは難しいです。良くて相場と同じかそれ以下のことがほとんどです。
今まで長い間お付き合いしてきた企業では自分自身に対して高い価値で見てもらえ、高い単価で仕事がもらえたかもしれませんが、その企業との仕事が切れてしまうと、また一から新しい企業に対して営業を行わなければいけません。
そうなると営業力次第にはなりますが、また相場と同じかそれ以下で売り込み、自分の価値を向上させないといけないと、ふりだしに戻ってしまい、機会損失をしてしまう悪循環に陥ってしまいます。
そうならないためにも、自分が今まで行ってきた活動実績や、製作物を見せ、可能な限り高い価値を相手に感じてもらわなければフリーランスエンジニアとして長期的な活動は難しいでしょう。
いつまで経ってもキャリアアップができない
自分の価値を上げずに何年も仕事をしてしまうと、向上心が失われ、いつまでも自分の価値は高くなることはありません。
しかしながら会社員の場合は、会社が主導でキャリアアップに力を入れています。20代前半~後半まではキャリアの差を感じることは少ないかもしれませんが、30代以降になると徐々に会社員の方が地道にキャリアを積んできている分、フリーランスエンジニアとの差が生まれてしまうかもしれません。
こうなってしまったら最後、5年後、10年後、今とほぼ変わらず、相場より低い単価で仕事を請けるだけの悲惨な末路が待っています。
誰も助けてもらえずに詰んでしまう
どんなエンジニアでも絶対に出会う現象として「バグ」です。
これは非常に厄介で、一瞬で解決できるものもあれば1日丸々考えても解決しないことも珍しくありません。ITエンジニアとして会社員として企業に所属していた方は分かるかもしれませんが、他の人と相談すると意外と簡単に解決することもあります。
しかしフリーランスエンジニアの場合は、基本的に一人で仕事をするのが多く、相談できる相手はいません。
そこで原因を探せずに、納品をしてしまったり、そもそも作ることができなければ、自分自身のフリーランスエンジニア人生に大きな傷を残してしまいます。
最悪の末路としてはその企業ではもう二度と仕事を貰えなくなってしまう可能性もあります。
フリーランスエンジニアになった後の悲惨な末路を辿らないためには
これだけ見ると、フリーランスエンジニアにはなりたくないと思われがちですが、これはあくまでも最悪の末路です。
実際に私もこの悲惨な末路が見え隠れしたことは確かにあります。
しかしここまで酷い末路になることはありませんでした。
恐らくですが、ここまで悲惨な末路を辿ってしまう方はごく一部なのではないでしょうか?
その理由は3つあります。
経験を積めばどれだけの案件量が限界かわかる
忙しすぎるという点についてですが、これは経験によって緩和されるのではないかと思っています。
私も一度絶対間に合わないだろうというレベルの案件量を受けたことがあるのですが、その時の経験からどれぐらいの案件量を請けたら仕事とプライベートを両立できるのかを調整できるようになりました。
収入を上げたいなら自分の価値を高めること
収入を増やすために案件量を増やすという選択肢もありますが、その状態を継続させてしまうと、体調を崩して何も手が付けられなくなるという悲惨な末路を辿ってしまいがちです。
その末路を回避するために、案件量を増やすのではなく、自分の価値を高めることに力を注ぎましょう。同じような仕事でも自分の価値が高ければ、単価は比例的に上がります。
自分の価値が上がればフリーランスエンジニアとしては大成したと言っても過言ではありません。
リスク分散をしておく
エンジニアだけではなくフリーランス全般で言えることですが、仕事が無くなってしまうリスクは正社員と比べてかなり高いです。
だからこそ、私自身も、そのリスクに対してその企業との案件が万が一切れてしまった場合に別の企業の案件を最短で請けられるように対策を講じています。長期的な案件があった場合には、その案件が終わる前に次回の案件を探して営業を始めています。
新しいことにも手を広げてみる
私の場合は、色々と新しいことをやってみたくなる性格なので、エンジニアとしての仕事をしながら、他の簡単な案件も同時並行で受注しています。フリーランスエンジニアのメリットとして、新しいジャンルの仕事をやりたいと思ったらすぐに仕事を探せ、受注できます。
会社員では考えられないスピード感で知識やノウハウを蓄えられるので、エンジニア以外にも挑戦したいことがあれば探してみるのもおすすめです。
こうすることで、万が一別の仕事をメインとして活動したい時には、既に実績ができている状態で案件探しができ、仕事探しも容易にできます。
ネットの情報を参考にする
フリーランスエンジニアは相談できる人がいないので、作業に詰まりがちということをお話ししましたが、分からないことがあった場合には、インターネットの情報を活用して調べることが圧倒的に多いです。
ITエンジニアとして初めて就職したときには上司から「調べる癖をつけること(検索力)」と教えられてきました。
そのため、人に相談するよりもインターネットの情報を利用して問題を解決するほうが圧倒的に早いです。
ITエンジニア向けのQAサイトも存在する
さらに、フリーランスエンジニアは相談できる相手がいないということをお話ししましたが、実はエンジニア向けのQAサイトも存在しています。
➡ITエンジニア特化型Q&Aサイト:teratail【テラテイル】
私が会社員の頃から使用していましたが、バグが起こった場合には毎回ここに質問するようにして問題を解決していました。
今でも分からないことがあればよく使用していますが、マニアックな質問でない限り数時間前後で回答が届きます。
調べても見つからない場合にはこのようなQAサイトを活用する方法も選択肢に入れてもいいですね。
【経験談】フリーランスエンジニアになって失敗・後悔したこと
それではここからは私が実際に経験した、フリーランスエンジニアとして活動してきて、「失敗した」、「未だに後悔していること」をまとめました。
根本的な失敗もあれば、すぐに行動して解決できるような失敗もありますので、当てはまる方は改善しましょう!
フリーランスエンジニアになるには経験不足だった
私がフリーランスエンジニアになったのは、新卒で入社して3年目でした。
私の場合は上流工程でシステムの仕様をまとめたりと、実際にプログラミングをすることはほぼなく、基本的にExcelやWordを使用しての書類作成がメイン業務でした。
結局3年間でプログラミングをしたことは3年間の中で1~2ヵ月もなく、ゼロから何かを作ることなんか一切ありませんでした。基本的に何かのテンプレートを基に改良するだけだったので、プログラミングと言っても基礎の基礎程度しか行っていません。
フリーランスは技術力が命
フリーランスエンジニアになると、経験以上に技術力をどう見せるのかが重要になります。私の場合は、技術力はほぼ皆無の状態でフリーランスになったので仕事を見つけることですら非常に難しかったのを今でも覚えています。フリーランスエンジニアとして活動したいのであれば、会社員の時に有用なスキルを習得しておきましょう。
仕事以外で考えることが多すぎて仕事を蔑ろにしてしまう
フリーランスになると、仕事以外にもキャッシュフローの計算だったり、営業だったりと、仕事以外のことにかかるウェイトがかなり増加します。
そうやって起こってしまったのが、納品物の品質が維持できないという事態です。新しい案件を獲得しようと思い、色々な企業に営業をかけた結果、一度は案件を請けることができたものの、営業で忙しく、結局本来の納品物の品質が落ちてしまい、最終的に継続的に案件を貰えた企業は0件という結果でした。
1つの案件を失敗したら別の案件があると思いがちですが、結局は一つの案件を重要視できないフリーランスエンジニアは本質的に品質を蔑ろにしがちな傾向があるので、まずは一つの案件に全力で取り組むことから始めてみましょう。
将来的に生きていけるフリーランスエンジニアは継続率が高い
フリーランスエンジニアとして、10年後も生活していきたいのであれば、案件の消化数ではなく、案件の継続率で考えるようにしましょう。フリーランスだけではなく、企業や個人単位でも本質的に重要になるのは相手との信頼関係です。
中途半端な品質で納品したり、不義理なことを行うだけでも積み上げた信頼関係はすぐに崩壊してしまいます。フリーランスとして成功したいのであれば、売上ではなく継続率を重視するようにしましょう。
今すぐ売上に直結することは難しいですが、将来的にフリーランスエンジニアとして望む環境を手に入れることができるでしょう。
アウトドアのような趣味を見つけておくべき
これは成功云々のお話しではありませんが、フリーランスとして活動する前から、スポーツやアウトドアに一通り触れて趣味を見つけておけばよかったと後悔しています。
在宅フリーランスエンジニアになると、基本的に毎日朝起きてデスクに向かい夜まで仕事をしたり休憩をしたりしています。さらに私自身の趣味がネットサーフィンやゲームといった趣味しか持っていなかったこともあり、生理現象以外は常にデスクの前にいるということがほとんどです。
会社員だと通勤や社内での移動など少しは歩く機会もありましたがそれすら無くなります。リフレッシュや息抜きには体を動かすことが効果的なので、例えばスポーツクラブやジムに通ってみるのも選択肢としてアリかもしれません。
体力をつけると仕事効率も明らかに向上する
趣味ではなくとも運動は定期的に行うのがおすすめです。運動することで疲れにくい体を構築できるほかに、集中力の向上という仕事効率に直結する効果もあるようです。
今まで何もやったことがない方でも日々ウォーキングやジョギングするだけで仕事効率が向上する効果が見込めますのでフリーランスでなくとも実践してみましょう。
フリーランスエンジニアは失敗しても挽回できる
これまでフリーランスエンジニアの悲惨な末路から私が経験した失敗談や後悔したことをお話ししましたが、フリーランスエンジニアとして活動してきた私が少しアドバイスすると、
フリーランスエンジニアは少しの失敗ぐらいでは悲惨な末路を辿ることはない
ということです。
私自身フリーランスになって何度か大きな失敗をしてきていますが、その度にどうにか乗り越えてきています。その分尻拭いも行いましたが、それが経験として今も残っています。
フリーランスを目指してきて、色々と情報収集をしてきた中で「フリーランスはロクな未来がない」ということばかり見てしまっていないでしょうか?
しかし、信頼関係という本質や仕事の仕方さえ、しっかりできれば、正社員と比べて遥かに活動しやすい働き方です。フリーランスを選択したらもう戻れないこともありません。まずは副業レベルから始める方もいます。
挑戦は自分次第なので、少しでも興味がある用ならフリーランスエンジニアにチャレンジしてみてください。