【未経験必見】フリーランスエンジニアとは?会社員エンジニアとの違いや働き方、メリット・デメリットまとめ
フリーランスエンジニアと聞くと、自由で稼げてカッコいい職業の代名詞のようなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?
ではこの職業は一体何を行っているのか?
そもそもエンジニアと言っても何を作成する職業なのかさえ認知されていないこともあります。
そんな謎のフリーランスエンジニアについて、現役フリーランスエンジニアが、仕事内容から収入等のメリット、デメリットについてお話ししていきます。
最後にはITエンジニアとしてフリーランスを目指している方のために、どのような準備をしたらいいのかも解説していきます。
フリーランスエンジニアとは
早速フリーランスエンジニアについてお話ししますが、フリーランスエンジニアとは、システムエンジニア、Webデザインエンジニア等のITエンジニアがフリーランスになり働く職業のことです。
電子コンテンツを作成する職業
フリーランスエンジニアが従事する仕事内容としては、仕事内容等を厳密に出すと、少し異なりますが、大枠としてはITエンジニア業界の一般会社員と同様に、電子コンテンツを作成する職業です。
電子コンテンツと聞いても馴染みがないかもしれませんが、例を出すと分かりやすいでしょう。
- Webページ・ホームページ
- アプリ
- 各種システム
- ツール
このような、スマホやパソコンを持っている方であれば、一度は見たことがあるような電子コンテンツを作成する職業です。
フリーランスエンジニアと会社員エンジニアとの違い
仕事内容としては、会社員エンジニアとなんら変わらないのではないかと思われがちですが、仕事以外の点が大きく異なります。
その違いを細かくピックアップしてみます。
給料ではなく報酬
まずはフリーランスの場合は給料ではなく報酬という呼び方になります。
フリーランスの場合には雇用契約は結ばず、基本的に業務委託契約や受注契約を結ぶことがほとんどです。
そして収入としては、同じ条件で仕事をした場合フリーランスの方が高くなります。これについては後ほどお話しするフリーランスのメリットで解説します。
後ろ盾は無い
フリーランスは後ろ盾がありません。
何か失敗してもその責任は自分で尻拭いをしなければいけません。
会社員エンジニアの場合は雇用契約を結んでいるので、大きな失敗をしたとしても会社が責任を取ってくれます。そして、基本給が下がるということもほぼありません。
しかしフリーランスで失敗した場合には、その企業とお付き合いができなくなったり、今後の報酬が下がってしまったりと自分の生活に大きな影響を与えてしまいます。
経営方針に左右されない
会社員エンジニアは会社の経営が変化すると自分が置かれている環境も変化する可能性があります。
私が以前働いていた企業で退職前に「会社を改革する」と急に決まり、今まで給与システムが年功序列で毎年昇給で少しずつ増加していたのに、急に簡単な出来高制になり、その年の成果に応じて翌年の昇給額が決まるようになりました。
このように会社の経営方針次第で、自分が望んでいない制度が施行されたりしますが、フリーランスの場合は自分で自分を経営するので自分が望む経営方針を組めます。
“個”で仕事をすることが多い
会社員エンジニアの場合は会社で決まった案件を社内の数人を集めてチームで取り組むことが多いですが、フリーランスの場合には、チームで活動することはほぼありません。
業務委託契約で大きな案件にアサインされると、その企業の方とチームを組み仕事をしていきますが、そうではない場合には一人で仕事をすることが多いです。
私も基本的に一人で案件を請けています。
内容としては簡単なシステム開発やWebサイト作成などになりますが、1つの案件を何らかのチームに参画し取り組むということは年間で数える程度しかありません。
チームだと成長しやすい
チームで行っていく場合には、進め方や進捗等内部で共有し合いながら進めていくので、何か詰まったり、遅くなった時には、誰かに助けてもらったり進め方の相談ができます。
会社員エンジニアはこの情報共有ができるからこそ、意識せずとも成長できていることが多いです。
しかしフリーランスだと、他の人のノウハウを取り入れるためには書籍を読んだり、勉強会やセミナーに参加して新しい情報を取り入れていかなければいけません。
フリーランスエンジニアの働き方
フリーランスエンジニアの働き方はどんなイメージを持っているでしょうか?
会社員エンジニアと違い、社内に拘束されず在宅で仕事をしたり、スターバックスといったカフェで仕事をしているイメージが強いのではないでしょうか。
働き方は契約内容で大きく分けて2パターンあり、どちらを選ぶかで働き方は大きく異なります。それぞれ特徴を解説します。
案件受注型
先ほども例を挙げましたが、多くの人がフリーランスで考えている働き方です。
1つの案件に対して、指定された製作物を期日までに納品することで報酬がもらえます。
極端な話になりますが、期日までに制作物が納品できればどこで仕事をしようが、どれだけ休もうが誰一人咎めることはありません。
どこで仕事をしてもいいですが、電子コンテンツなので情報漏洩等のセキュリティリスクについても考えておかなければいけません
案件受注型だとこのように自分のライフスタイルに合わせて自由な働き方を構築できるのが大きなメリットです。
私もこの働き方でフリーランスエンジニアとして活動していますが、
- 好きな時間に起床して
- 好きな時間に仕事して
- 好きな時間に休んで
- 好きな時間に遊んで
- 好きな時間に就寝する
このような理想的な生活が目指せます。
もちろん忙しかったり何かトラブルが起きれば休んでいても仕事をしたり、朝から深夜まで仕事をすることもあります。
例えば納期が1ヶ月であっても、1カ月平日朝から晩まで拘束されて仕事をすることはありません。
効率よく仕事をして、最初の10日で終わらせてしまえば後の20日は自由な時間になります。(実際そんなに都合のいい仕事は少ないですが・・・)
自由を求めるならこの働き方
この後に「客先常駐型」の働き方についてお話ししますが、働き方に不満がありフリーランスになった方なら絶対にこの働き方を選びましょう。
しかし自己管理能力がないと、怠けてしまいがちになるので注意が必要です。
怠けていても誰も注意する人はいません。
最終的に報酬という結果が少なくなり生活ができなくなってから後悔してしまうので、事前にしっかりと生計を立てられるだけの仕事をしなければいけないという意識をもって取り組むことが重要です。
納品物の品質によってフリーランスとしての価値が大きく変化する
この働き方で重要視されるのは、納品物のクオリティです。
それ以外の性格や仕事のやり方は一切相手には見えません。
だからこそ評価する点としては、仕事のスピード、納品物のクオリティです。
休日を多くとりたい、もっと自由な時間が欲しいからと言って適当に仕事をして適当な品質で納品してしますと、今後二度と同じ企業から仕事を貰えないと思った方がいいです。
客先常駐型
次に客先常駐型の働き方です。
これは開発現場やエンドユーザーの会社に出向し、会社員と同じように仕事をします。
もちろんスーツで出社しなければいけませんし、見た目としては会社員とあまり変わりません。休みも会社員と全く変わらず、週休2日です。
案件受注型と比べて比較的安定した収入を得られるのがこの働き方の特徴です。
報酬が比較的高い
客先常駐型の大きな特徴は報酬が高い点です。
会社員エンジニアとの違いで少しお話ししましたが、客先常駐型は制作物に対して報酬を渡すのではなく、労働力に対して報酬を支払います。
これは以前私が会社員として働いていた時のことですが、IT業界の相場的には1月の労働力として新卒でも40万円前後、ベテランだと60万円以上で派遣契約を結ぶことが多いです。
しかし会社員の場合は貰える給料は完全に固定で20万円前後ですよね。
例えば60万円で働いた時に本人の給料が20万円だとしたら40万円が会社の経常利益になります。
これだけ聞くと会社員は損しているような気がしますが、その分、福利厚生だったり売上が悪くても給料が満額支払われます。
そしてフリーランスの場合には、会社に属していないので、人件費を満額貰えます。
1月60万円の契約であれば、見た目上は会社員エンジニアは約20万円前後、フリーランスは60万円の収入と倍近く増加します。
フリーランスで60万円収入があってもそこから納税があるので、満額自分の利益になるわけではないので注意です!
ノウハウを取り入れたりして成長しやすい
働き方は会社員とほぼ変わらないので、チームで案件を進めます。そうなると、進め方も自分の考え方だけではなく、その企業の進め方のノウハウを得られたりと成長できる点はかなり多いです。
しかし、成長できる反面、縛りも多いです。
働き方では常駐先の会社によって厳密にルールが決められていたり、例えば、服装はもちろん、作業場所にスマホの持ち込み自体が禁止であったり、社内のネットワークにしか繋がらず、外部サイトへのアクセス自体ができないといった厳しいルールとなっている企業も少なくありません。
そして作業内容も厳密に決められていることがあります。資料のフォーマットやエンジニアであればプログラミング言語の扱い方までクラスの命名規則やインデントの使い方まで全て指定されることもありますので、仕事の自由度としては低いです。
フリーランスなら絶対に必要になる知識・スキル
フリーランスの働き方について解説したところで、フリーランスになりたいならどんな知識やスキルを持っておくべきなのか、スキルと言っても技術的なスキルではありません。
一般企業でも研修で身に付けておくべきスキルだったりと基礎的なこともピックアップしますが、技術を向上させる前にこれからお話しする知識とスキルは身に付けておくとフリーランスになってから困ることは少なくなります。
コミュニケーション能力
まずフリーランスエンジニアとして私が最も重要と思っているのがこのコミュニケーション能力です。
フリーランスでは誰かが代わりに仕事を取ってくるということは絶対にありません。
そのため、自分で応募したり交渉したりしなければいけません。文章だけでコミュニケーションを取ることもありますが、最近ではZoomなどのビデオ通話も当たり前に使われているのでそういう場所でコミュニケーションを取れるようにしましょう。
会社員でもスムーズに仕事をする上でコミュニケーションは必要不可欠だと思いますが、できていなくてもキャリアアップでは少し不利な要素にはなりますが、あまり問題になることはありません。
しかしフリーランスの場合、このコミュニケーション能力が無ければ案件を取れないし、最悪の場合には相手に有利過ぎる条件で仕事を受注してしまうこともあります。こうなってしまうと、キャリアアップどころか自分の収入面でも危機的状況になってしまう可能性があるので注意しましょう。
会社員でもフリーランスでもこのコミュニケーション能力は必須です。必ず鍛えておきましょう。
自己管理能力
これは案件受注型の働き方で必要な能力です。案件受注型ではほぼ自由ということをお話ししましたが、今まで会社員として拘束される生活を続けてきていきなり完全に自由な生活になると、堕落してしまいがちです。
タスクのスケジュールを組んでもそれが実行できなければまったく意味がありません。そうならないためにも、自分を律して行動することができる「自己管理能力」が必須です。
私もフリーランスになって当初はかなり堕落していました。そこで後悔したこと、後悔しないための行動法を紹介します。
明日からやろうという考えは必ず後悔する
私はこれで何度も後悔してきました。
例えば1週間程度の仕事を受注して、大まかに3日程度本気で仕事ができれば終わるという見積もりで進めていると、
- 初日~4日目:まだ初日、あと1週間もあるから休もう
- 5日目:今日ちょっとだけやって明日本気でやればいいや
- 6日目:本格的にマズいと考え始める
- 納品日:死に物狂いで仕事をする
これを見るだけでもできない人の典型的なパターンですよね。
こうならないために、スケジュールを組んだらそれに忠実に行動できるようにしましょう。
そして経験上、明日からやろうという考えは高い頻度でトラブルが起こります。
例えば急にパソコンが壊れたり、別の優先作業が差し込まれたりと予測できない事態に陥りやすいです。
先に休むのではなく、仕事は先に終わらせ、残りの余った時間で休むようにしましょう。
1分でいいので仕事を進める
取り組まないといけないが、なかなか重い腰が上がらないということはよくあります。会社員エンジニアだと、取り組まなければ解放されず、チームに迷惑が掛かってしまう。
フリーランスの場合は、誰からも注意を受けることはありません。だからこそ取り組むまでのハードルが意外と高くなりがちです。
そういった場合に私が行っていることは、まずは1分でいいから意識を仕事に向けることです。
仕事以外でも共通していますが、動き出しにはかなりの労力を使います。
そこで私は着手する意識を変化させました。
「仕事をしなければならない」から「まずは開いてみよう・1分だけ意識を仕事に向けよう」という思考に切り替えました。
どれだけ自己管理能力があってもこの初動に対する労力はかなり大きいでしょう。
だからこそ、意識的に軽くしてあげることで仕事に着手しやすい環境が作れれば徐々に自己管理能力を構築できるようになります。
お金に関する知識
会社員エンジニアはお金といっても自分の給料に対する給料について考えるだけで一切問題ありません。売上や利益については上司や役員、経営者が調整します。
しかしフリーランスエンジニアは自分自身が経営者なのでお金に関する知識を必ず身に付けておかなければいけません。
よく言われているのは「確定申告」です。
これは非常に細かいお金の計算をしなければならず、少しでも間違えれば余分な納税をしてしまったり、その逆に金額が足りずに脱税というリスクを伴います。
その中で保険料などの様々な費用なども全て自分で管理しなければならず、会社員なら考える必要のないお金の知識が必要となります。
相場を理解しなければならない
確定申告以外で私が絶対知っておかなければいけないというお金の知識があり、それは「相場」です。
フリーランスになれば価格設定は自分で行わなければいけないので、
- システム開発やWebサイト制作でどの程度の見積もりを出したらいいのか?
- 客先常駐で働いた時の相場はどの程度なのか?
こういった相場は確実に知っておかなければいけません。
相場が分かっていないと、高額な見積もりを出して案件が受注できなかったり、低すぎる見積もりで損をしたりします。
これは私も何度も失敗してきました。
経験をしないとこの感覚は掴めないのでフリーランスエンジニアとして活動するなら何度も経験し、自分自身のノウハウを構築できるようにしましょう。
フリーランスエンジニアのメリット
フリーランスエンジニアについて色々と分かってきたかと思いますが、ここからフリーランスエンジニアなるとどのようなメリット・デメリットがあるのかお話しします。
まずはメリットからです。今までお話ししてきた中でもメリットは出てきていますので、出てきているものは簡単に解説します。
自分の好きなように時間を使える
やはり最大の利点としては、会社員エンジニアと比べて自由度が圧倒的に高いということです。
平日は朝から晩まで会社に出勤して仕事をする会社員は自分の時間を取ろうとすると、平均的に2時間程度しか取れないのではないでしょうか?
私が会社員だった頃のライフサイクルをまとめるとこのようになります。
このように可視化することで1日の半分近くが会社のために使われていることが分かります。完全にフリーな時間はたったの2時間しか取れませんでした。
睡眠時間を犠牲にするという方法をとってもいいですが、翌日の仕事のパフォーマンスが落ちたりとメリットは一切ありません。
これが定年まで何十年も続くと考えると絶望的な気分になってしまいます。しかしフリーランスになると会社のために使われている1日の半分以上の時間を自分のために活用できます。
フリーランスになってからの1日を可視化させると会社員エンジニアのようにルーチンワークのようにはなっていないのでかなり変動しますが、このようになります。
自由時間と睡眠時間で半日以上費やしています。睡眠時間もかなり長いですが、普段は10時~11時から仕事を始めています。
集中して仕事をするので1日の中で仕事をする時間は会社員エンジニアと比べてかなり少ないです。
その分自由時間がかなり多く、好きなことに費やすことができます。昼食後はかなり眠くなりパフォーマンスが落ちますので、そこは体に正直に仮眠を取り、その後の仕事を行えるようにしています。
やはり自分の時間を自由に取れるというのは大きいです。休みたければ休めばよく、成長のために学びの時間に当てても良しとストレスを限りなく減らすことができます。
やりたい仕事だけをやれる
会社員になって、「毎日毎日同じような仕事をしてつまらない…」と考えたことはありませんか?
携わりたい案件に対して希望を出すことはできますが、それが必ず叶うわけではありません。叶わないことの方が多いのではないでしょうか?
私が会社員エンジニアとして働いていた時には、携わる案件は全て納期的にも厳しくいわゆる炎上案件ばかりでした。炎上案件は残業はもちろん、最悪の場合、土日出社なんて当たり前の状況になってしまいます。
その分給料にはプラスされましたが、精神的、体力的にはかなり辛いのは間違いありません。そういった時に環境を変えるためには転職をしなければいけません。簡単に転職と言ってもかなりの労力を使いますし、転職回数や年齢などで転職の難易度は大きく変わります。
しかしフリーランスの場合は自分がやりたいと思った仕事のみを受注して取り組めばいいので今まで挙げた会社員でやりたいことがやれないという根本的な解決策になります。
仕事のジャンルを変えることが容易
先ほどのメリットでもお話ししましたが、会社員エンジニアだと環境を変えたり、職種を変えたいと思った時には、転職しか方法はありません。
簡単に転職と言っても退職するまでに1カ月、転職に平均して3ヶ月程度かかります。そうなるとやりたい職種に就くまでに最短でも4ヶ月近くかかります。
しかしフリーランスエンジニアの場合は請ける案件を変えるだけなので、場合によっては今すぐにでも職種を変えることさえ可能です。そしてその職種が合わないと感じたときには元の職種の案件を受注するだけなので、自分のやりたいことを探すためにもフリーランスエンジニアを目指す方もいます。
自分が好きな相手とだけ付き合える
エン・ジャパンの「1万人に聞く「職場の人間関係」意識調査」を見てみると、転職希望者の半数以上が人間関係で転職をしているという結果が出ていることが分かっています。
【図1】転職の経験がある方に伺います。人間関係が転職のきっかけになったことはありますか。
【図2】「人間関係が転職のきっかけになったことがある」と回答された方に伺います。きっかけになったのは誰との人間関係でしたか?
会社に所属している以上、好きな人もいれば嫌いな人もいるのは残念ながらどうしようもありません。かといってそれが嫌で転職を繰り返していても、改善される程度でそれが根本的な解決方法になることはありません。
しかしフリーランスになると、そんな状況を解決できます。
一度一緒に仕事をしたとして、全く合わないと思ったのであれば、その人との関係を絶ち、次に進んでしまえば良いのです。
それに対してのデメリットは一切ありません。フリーランスは”個人”で活動することが多く、コミュニティに属することはほぼありませんので、ストレスがかかるような人がいるのであれば、無理に関わる必要がありません。
それがクライアントで合ったとしても仕事を受注しなければ、こちらになんの責任もありません。
ですが、「なんか嫌」だからといってすぐに関係性を断つのは機会損失の可能性もあります。
そして表面的には嫌いかもしれませんが、本質的には付き合いやすい人の可能性もあります。
それを見極めるのもフリーランスエンジニアとして必要なスキルです。
フリーランスエンジニアのデメリット
フリーランスエンジニアのメリットを見て、フリーランスになろうかなと思われる方もいるかもしれません。
しかし、メリットがあればデメリットもあります。そのデメリットを解説していきます。
活動しないと収入はゼロ
これがフリーランスエンジニアとして大きなデメリットになります。
活動をしなければ一銭も収入がありません。
会社員の場合には、極端な話ですが、出社して適当に仕事をしていても給料として支払われます。しかしフリーランスの場合には、結果として納品しなければ収入は発生しません。
そしてその品質も重要で、品質が悪い場合には単価が安くなってしまってコストパフォーマンスに優れないという事態も起こってしまいます。
例えば体調を崩してしまって、一切活動ができなかったとしても会社員の場合には、傷病手当として給料の半分ほどを毎月支給されますが、フリーランスの場合には支給されません。
体が資本ということを誰もが言いますが、フリーランスなら尚更気を付けなければいけないことです。
万が一体調を崩してしまって、入院した場合でも保険に入っておけばその分を支給されることもあります。高額な保険に入る必要はありませんが、一つでも入っておくと、安心してフリーランスとして活動ができます。
収入が安定しない
次に収入が安定しないということです。これは先ほどのお話しで分かるように、体調を崩してしまった場合には収入は一切入らない。活動をしなければ一銭も収入が入らない。
たとえ先月に100万円を稼いでいたとしても、翌月活動しなければ、月収としては50万円になりますよね。会社員の場合には基本給が決まっているので、その金額以下になることはありませんが、フリーランスでは先月の収入以下になることは容易にあります。
私もですが、新型コロナウイルスの影響で景気が悪くなった時には、案件の半分以上が継続困難になり、収入が半分以下に陥ったこともあります。
これはデメリットとして挙げましたが、先を見越して貯蓄をしておいたりと保険を掛けておけば対応できるデメリットです。
社会的信用が低い
クレジットカードやローンを組むときに審査がありますが、社会的信用がどれだけあるか次第で通るか通らないかが決まります。
この社会的信用は「本人がどの程度安定しているのか」という面が非常に重要な点になります。それを踏まえると会社員エンジニアだとかなり安定しており、社会的信用は高いです。
対してフリーランスエンジニアの場合は、この前のデメリットでもお話ししたように収入が安定しないので社会的信用はかなり低いです。
そのため、フリーランスとして成功して毎月会社員の収入を超えていたとしても、フリーランスというだけで門前払いされることも珍しくありません。
ローンを組むときも同様です。
クレジットカードはエンジニアとして必要なツールを契約したり、使用する場合に支払方法として使う場合があるので、今会社員であればフリーランスに転向する前に1枚は作っておいても良いかもしれません。
フリーランスになるためには
それでは最後にフリーランスになるための方法についてお話ししていきます。できるだけリスクを最小にしつつ転向できる方法も解説していきます。
フリーランスはいつでも転向できる
まず勘違いしやすいのはフリーランスには何か形式的なモノが必要になるのではないかということです。
真偽はあれど、本人の口からフリーランスエンジニアと言えばその時点でフリーランスエンジニアになれます。個人で簡単に仕事を請けて納品までできれば実績もある立派なフリーランスの仲間入りでしょう。
そのため、フリーランスになれないということはなく、フリーランスになってからどれだけの実績を上げられるのかが重要な要素になります。
転向リスクを最小限にするためには
フリーランスになってすぐは安定しないことが多いです。むしろ会社員以上に働くことの方が多い可能性すらあります。
さらにそれだけ働いても収入に直結せずに会社員時代より低いということも珍しくありません。そうならないためにどのように転向していけばそのリスクを最小限にできるのかを解説します。
副業から始めてみる
まずは退社せずに副業レベルから始めてみましょう。
実際にどんな案件があるのか、そしてどのように営業をしたらいいのか等始めたばかりだと分からないことが多いです。
しかし副業であればたとえ失敗したところで、自分の自由な時間を使っただけなので精神的にも痛くも痒くもないでしょう。
そしてそこでどんな仕事をしたらどれだけ収入があるのか。そして完全にフリーランスとして転向したときにどれだけ働けばいいのか等、概算が立てられます。
副業で実績を作っておく
次に実績を作っておきましょう。
フリーランスエンジニアなので、何を作ってきたのかという実績が無ければ相手はその人に仕事を発注していいのかすら分からないです。
納品された品質が悪かったら、発注した人が損をするだけです。だからこそ、フリーランスは実績が重要になり、実績が無ければ仕事を探すことすら困難です。
そのため、フリーランスとしてでなくとも会社員である間に土日エンジニアでもいいので電子コンテンツを自分で作るということをしておけば、それが実績として相手に出せ、仕事を請けやすくなります。
事前に準備さえできていればフリーランスエンジニアには簡単になれる!
これまでフリーランスエンジニアと会社員エンジニアについて、メリットデメリット、フリーランスエンジニアになるための方法について解説してきましたがいかがだったでしょうか?
フリーランスエンジニアと言っても明確に何をするのかは実際の仕事次第で内容が大きく変わります。そしてフリーランス自体にはいつでも転向することができますが、事前に準備しておけば動き出しはかなり早くなります。
安定するまでも早くなり、フリーランスエンジニアとして自由な生活を得られるでしょう。今後フリーランスエンジニアという働き方は広く普及していくでしょう。そこからフリーランスとして活動を始めてもいいですが、今からでもフリーランスとして活動していけば競合が少ない状態からスタートすることも可能です。
働き方も自由に選べるので、フリーランスエンジニアという道を人生の選択肢として取り入れてみてはいかがでしょうか?