ITエンジニアのフリーランスになる為の手順・条件・失敗談等!【フリーランスエンジニアが月収40万円以上稼げる様になったリアル事情付】
「フリーランスエンジニアになりたい」
一度はこのように考えたことがある方は意外にも多いのではないでしょうか?
現在この記事を見られているあなた自身もそのように思っているのではないでしょうか?
しかしフリーランスエンジニアはリスクも存在します。失敗する可能性もあれば、それ以外にもリスクはあります。
そこで今回は、失敗したくないという方向けに、フリーランスエンジニアになる前にやるべきコトからフリーランスエンジニアになるまでの手順、そしてフリーランスエンジニアになってから気を付けなければいけないことを細かくお話ししていきます。
最後には、私がフリーランスエンジニアとして活動してきて、最初は月収4万円程度から月収40万円稼げるまでにどんなことがあったのか「実際に起きた失敗から成功できるまで」包み隠さずお話しします!
ITエンジニアのフリーランスになるには?
まずはITエンジニアのフリーランス(フリーランスエンジニア)のなり方についてですが、私が考えるフリーランスエンジニアは
「自分で仕事を見つけてそれに対して報酬を得られる」
たったこれだけだと考えています。
今までの会社では企業に労働力を提供し、その対価として給料をもらっていたかと思います。
そのため、上司から渡された仕事に従事するだけでそれ以外のことは何も考える必要がありません。
しかし、フリーランスエンジニアの場合、上司はいませんし、仕事が相手の方から来ることは絶対にありません。
だからこそ自分で仕事を見つけなければいけませんし、見つけたとしても、交渉から実作業まで自分が責任をもって取り組まなければいけません。
そして最終的に、納品して報酬まで貰うことができれば、フリーランスエンジニアの第一歩を踏み出したと言っても過言ではありません。
誰でもフリーランスエンジニアにはなれる
私も仕事上会社員の方とお話しする機会がありますが、
- 「フリーランスエンジニアになるためには、何か条件があるんでしょ?」
- 「成功できるのは一部なんでしょ?」
と言われたことがあります。この方以外でもそう思われている場合もあるのですが、正直な話、
誰でもフリーランスエンジニアになることは可能です。
あるのは、フリーランスエンジニアに向いているか不向きかだけです。
「成功できるのは一部だけ」というのも、それは仕事の仕方次第です。
私の経験談をお話ししますが、
「何をもって成功していると捉えるのか」
これが非常に重要です。
実際にどんな人が向いているのかについてはこの後お話ししますが、誰でも「フリーランスエンジニアになりたい」と思えれば、いつでもフリーランスエンジニアになることは可能です。
それでは、ここから実際にどんな人が向いているのか、向いていないのかをこれからお話ししていきます。
フリーランスエンジニアに向いている人と向いていない人の違い
フリーランスエンジニアに向いている人と向いていない人はどのような違いがあって、どういう点がポイントなのかをそれぞれ表にまとめてみました。
向いている人 | 向いていない人 |
---|---|
能動的 | 受動的 |
自己管理ができる | 病気になりがち |
技術力が高い | 技術力が低い |
コミュニケーション能力が高い | コミュニケーション能力が低い |
金銭管理ができる | 誘惑に流されやすい |
挑戦したい気持ちがある | 安定志向 |
フットワークが軽い | 責任感がない |
責任感がある | スケジューリングが苦手 |
これはあくまでも参考にしてもらえれば良いのですが、
今はまだ会社員だけど、いずれはフリーランスエンジニアになりたい。
しかし自分は受動的、責任感がないといった、向いてない条件が当てはまっているからフリーランスエンジニアは難しいのではないか、諦めたほうが良いのか。
と考えてしまうのはまだ早いです。
私自身も、フリーランスエンジニアになりたての時は、会社員と同じようにただの作業者レベルのノウハウしか知らず、責任感なんてありませんでした。
そしてフリーランスエンジニアになってから約3ヶ月間、そもそもスケジューリングなんかせず、自転車操業で日々を送っていました。
そこで、フリーランスエンジニアとして活動していくためには、表の向いている人のような責任感があり、仕事のスケジューリングができなければいけないということに気づき、やっとのことでできるようになりました。
だからこそ、本当にフリーランスエンジニアになりたいのであれば、向いている人の性格や行動を意識して取り入れてみましょう。
フリーランスエンジニアになると年収はどれぐらいになる?
フリーランスエンジニアになりたいと思う理由の一つに収入を上げたいからという方も多いです。
しかし、フリーランスエンジニアになることで本当に年収は上がるのか、会社員と比べてみましょう。
今回は年収に合わせてそれ以外の保険や経費についても比較してみます。
会社員 | フリーランスエンジニア | |
---|---|---|
平均年収 | 年代・業種によって変化します。 ・20代:平均300万円~450万円 ・30代:平均350万円~700万円 ・40代:平均400万円~800万円 ・50代:平均500万円~900万円 | 平均500万円~1,000万円 |
ボーナス | 企業によって支給される場合があります | 存在しません |
保険 | 社会保険に加入し、保険料は会社と折半して支払います。
結婚等で家族が増えた場合には、扶養として社会保険に加入することができ、それに対しては保険料は一切かかりません。 | 国民健康保険、もしくは社会保険の任意継続のどちらかを選択し、保険料は満額支払わなければいけません。
国民健康保険の場合は結婚等で家族が増加すると、一人ずつ国民健康保険に加入し、それぞれ保険料を満額支払わなければなりません。 |
経費 | 会社規定の支出については経費精算ができる。経理担当に申請しなければいけない場合もあります。
(例えば業務上の理由でタクシーを利用したり、PC用品の購入等) | 「仕事上必要な費用」であれば全て経費計上することができます。 |
税金 | 確定申告等は全て会社が行い、所得税等についても毎月の給料から天引きされた状態で支払われます。
手取りで口座に入っている金額は全て自由に使っても良い金額です。 | 年に一度の確定申告で売上に応じた、消費税、所得税等をまとめて支払います。 |
まずは年収ですね。
正社員の場合は年功序列制度がまだ根強く残っていることもあり、若い世代が年収で400万前後であれば平均的で、年収の格差はそこまでありません。
しかし、50代になると、年収自体は増加しますが、平均年収の幅は数百万円と広がります。大企業になるほど、50代になった時の年収の伸び幅が広いので「大企業に就職した方が良い」と言われています。
一方のフリーランスエンジニアは仕事の内容にもよりますが、平均500万円~1,000万円と会社員の平均年収より高い傾向にあります。
さらにフリーランスエンジニアのメリットになりますが、これはどの世代でも平均年収に到達可能ということです。
しかもフリーランスエンジニアは仕事や環境も比較的自由に選べ、その分ストレスが少ないので、若い方ほどフリーランスエンジニアへなりたいという方が多いです。
それ以外での一般会社員としてのITエンジニアとフリーランスとしてのITエンジニアにはどのような違いがあるのかについてもこちらで解説していますので、併せてご覧ください。
なぜフリーランスエンジニアは年収が高くなるのか
では、一体なぜフリーランスエンジニアは年収が会社員より高いのか、これは至極当然のことなのですが、
会社の売上なのか、自分の売上なのか
ということです。
会社の場合は基本給として、例えば20万円で雇用契約をしており、会社の売上を上げるために働いています。
月に60万円を売り上げた場合には、その労働に対する対価として、基本給の20万円を給料として支払い、残りの40万円が会社の売上になります。
しかし、万が一、その月不調で売上が全く上げられなくとも給料は満額支給されます。だからこそ、会社に所属するということは収入的にも安定していると言われています。
対してフリーランスエンジニアの場合、客先常駐型とコンテンツ納品型によって収入の仕組みは大きく異なりますが、月に60万円売り上げた場合には、60万円が丸々自分の売上になります。
その中から保険料や税金を引いたとしても会社員より収入が高くなる傾向があり、フリーランスエンジニアは比較的年収が高くなりがちと言われています。
中小企業のリアルな収入事情
ここでフリーランスエンジニアから少し離れますが、私が体験した中小企業のシステムエンジニア会社の収入事情について包み隠さずお話しします。
私はこの収入に不満があったので、フリーランスエンジニアになる決意をしました。
まずは、社会人1年目の収入は、手取りでほぼ20万円、この中には通勤手当や資格を持っていると上がる資格手当などが入ってこの金額でした。
これで毎月家賃や光熱費、それ以外の確定した支出を含めると、自由に使える金額は5万円程度です。
一応年に2回ボーナスがありましたが、それも自分がどれだけ貢献したのかはあまり評価されず、基本的に固定でした。
そして2年目、昇給はされているということでしたが、変わったのは1,000円。
なんと年間で1万2千円しか変わっていませんでした。
さらに2年目からは住民税がかかりますので、手取りとしてはさらに減ります。これはどの企業でも同様で、比率が異なるだけですのでどうしようもありません。
しかしこうなってしまうと、月に稼ぐお金を増やすためにわざと残業をしたりする方もいました。
これが中小企業だけではなく、大企業でも変わらず20代前半のリアルな収入事情です。
本当に変化し始めるのは30代からです。
先ほどの表を見てもらえると分かりますが、30代から急に収入の幅が大きくなっています。だからこそ20代ではどの企業でも収入はあまり変化しません。
変わるとしても福利厚生などの待遇面です。
フリーランスエンジニアの働き方は主に2つ
先ほども少し出てきましたが、フリーランスエンジニアの働き方は主に、
- 客先常駐型
- コンテンツ納品型
この2つになります。
業務形態と仕事の仕方も大きく異なりますので、フリーランスエンジニアになったが、求めていた働き方ではなかったということが無いようにここで押さえておきましょう。
客先常駐型=契約した企業で働く仕事形態
まずは客先常駐型について、これはその名の通り、契約した企業が指定した場所で働く仕事形態です。
この形態では、労働時間に応じた報酬が渡されます。例えば140時間~160時間(1日8時間程度)で60万円~100万円という形態が多く、この金額は1人月あたりの単価となっている場合が多いです。
基本的に会社員のような働き方ではありますが、福利厚生がその会社とは異なっているイメージで考えると分かりやすいでしょう。
安定した収入が期待できる
客先常駐型の最大のメリットは安定した収入が期待できるという点です。
一般的にフリーランスエンジニアは収入が安定しにくいのですが、この客先常駐型では、会社員と同様に労働力を提供するので、1人月分の費用を丸々自分の売上にすることができ、会社員以上の収入を得られる唯一の方法になります。
会社員と同様の仕事内容で、会社員より多く収入を得たいという方がこの形態をとっています。
実際に私が会社員として働いていた際に、社内の人材が不足していたということもあり、フリーランスエンジニアの方と一緒に仕事をすることが多かったですが、月に60万円、多いと80万円以上の報酬を得ている方もいました。
しかし、その業務に対してその方の貢献度が低いと感じられた場合には、その月で契約が終了するということもあり、会社員と比べてシビアに企業への貢献が求められます。
収入に上限を感じやすい
デメリットになりそうな点としては、客先常駐型で発生した報酬が上限になりやすい点です。
客先常駐型は最初にもお話ししたように、労働力を提供することで報酬を得る形態ですので、会社員のように毎日一定時間働かなければいけません。そのため、休みは会社員と同様に休日も約2日、残業をすることもあります。
そうなると、その月にコンテンツ納品型の案件を請けたとしても、作業時間が取れなかったりする可能性があり、安全に仕事を遂行することが難しいので、この1つの案件だけでの収入が上限になりがちです。
だからこそ、
- もっと収入を増やしたい
- 自由な時間をもっと欲しい
- 技術はあるからもっと案件を増やしても良い
このように感じている方であれば、これから紹介するコンテンツ納品型の案件を請けるのがおすすめです!
コンテンツ納品型=納品型の仕事形態
では次に、コンテンツ納品型の仕事形態について解説します。
これはその名の通り、実際に何らかのシステムなどのモノを顧客に納品、そして検収してもらうことで報酬が発生する形態です。
これは労働時間によって報酬が発生するのではなく、モノに対して報酬が発生するため、例えば1つのWebページを単価10万円で受注した場合、作業時間に関係なくこの報酬なので、1日でこの作業が完了し、納品までできた場合、日給10万円となります。
しかし技術力が不足している場合、1日何時間も作業してやっと作成し、納品できたとしても報酬は固定なので、「割に合わない」と思うこともあります。
時間や環境に縛られることがない
この形態のメリットとして、モノを納品する納期さえ守れれば、その間は自由にスケジュールを組んでも問題ありません。
そのため、自分の好きな時間に仕事して、休みたいと思ったら好きな時間に休むことができます。
さらに仕事環境も基本的には自由で、自宅で仕事することもできれば、気分転換にカフェに行き仕事をすることもできます。
そのため、ストレスを非常に感じづらいのが大きなメリットになります。
お金もそうですが、極力ストレスを軽減したい、常に自由に仕事がしたいという方にはおすすめの仕事形態です。
収入を自由に調整することができる
客先常駐型であれば労働時間も決められ、それに対して60万円~100万円程度の報酬がもらえますが、コンテンツ納品型であれば、コンテンツの納品速度を早めることで、客先常駐型の報酬を越えることも可能です。
また、「収入はもっと少なくてもいいけど自由な時間を重視したい」という方は、自分が欲しい報酬量を調整し、残りの時間を自由に過ごすことができます。
そのため、フリーランスエンジニアの仕事形態としては、コンテンツ納品型のほうが人気です。
モノづくりをしていると実感しやすい
多くのITエンジニアは「モノづくり」をしたいという目的をもってこの業界に入ってきている方が多いかと思います。
私自身も、デジタルでゼロから何かを創り出すことができるという点が非常に魅力的に映り、ITエンジニアの世界に入っています。
しかし、一般企業でもモノづくりをしていますが、資料作成に何ヶ月もかかったりとコンテンツを作るまでの段階が長く、会社によっては資料作成だけで実際のモノづくり(例えばコーディング等)になるとプロジェクトから外され、また新しい仕事にアサインされるということも珍しくはありません。
私自身会社員時代には、要件定義や設計まで担当しましたが、それ以降別のプロジェクトにアサインされたので、最終的にそのシステムがどうなったのかすら分からないということもありました。
それに対してコンテンツ納品型では、全て自分自身で一括して作成を行うので相手の要望しているシステムを自分で考え、自分で構築するという、
本来のエンジニアとしての魅力であるモノづくりをしていると実感しやすいです。
収入が不規則になりがち
コンテンツ納品型のデメリットとしては、収入が客先常駐型と比べて安定しない点です。
これには理由があり、例えば大規模なWebページの作成を100万円で受注した場合、納期が2ヶ月後であれば、2ヶ月以内に作成・納品まで行えば良いのですが、納品しても顧客による検収が完了しない限り報酬が支払われることがないため、実際に報酬が支払われるのは2ヶ月~3ヶ月後になる可能性があります。
これだけでも月収50万円と言えるのですが、実際には1ヶ月目は無収入ということになります。
そのため、客先常駐型と比べて、請けている案件を把握し、自身のキャッシュフローを考えなければいけませんので注意が必要です。
フリーランスエンジニアになるメリット
それでは、フリーランスエンジニアになるとどのようなメリットがあるのか、実際にフリーランスエンジニアになりたいと思っても、何となく収入が増える、自由な時間が作れるといったイメージでフリーランスエンジニアになることが多いですが、明確なメリットを知っておきましょう。
収入の上限が会社員と比べて高額
フリーランスエンジニアの年収でもお話ししたように、収入の上限が基本的に無いと言っても過言ではありません。
会社員の場合には、毎月20万円~30万円程の収入からさほど変化することはありません。
あるとしてもボーナスがある月ぐらいです。会社員で収入を上げたいと思うと、年単位で考えなければいけませんし、実際に収入が上がったなと感じるのは40代~50代になってからの方が多いようです。
しかし、フリーランスエンジニアの場合は、収入を上げたいと思った場合には、別の企業、別の案件に移れば良いだけです。
収入が上下することはありますが、上げたいと思ったら比較的容易に数万円単位で収入を上げることは可能です。
客先常駐型で収入に上限を感じやすいということをお話ししましたが、月の単価が高い企業に応募し、契約までできれば会社員では決して到達できない収入を得ることも不可能ではありません。
仕事を自由に選択できる
次に仕事を自由に選択できる点です。
通常、一般会社員は、どんなに嫌だと思った仕事でもアサインされた案件には従事しなければいけません。もっと別の案件に従事した方が企業に貢献できる等、よっぽどの理由がない限りは会社には従うべきです。
しかしフリーランスエンジニアの場合は、契約前であれば嫌だと思った仕事は請けなければ良いだけなので、自分の好きな仕事だけを行うことができます。
一方で、客先常駐型は労働力を提供するので少し異なりますが、仕事内容は事前に伝えられるので、それが自分の理想と異なっていれば、回避できます。
ストレスを激減させることができる
ストレスを感じにくくなる点もフリーランスエンジニアのメリットです。
先ほどお話ししたように仕事を選ぶこともでき、理不尽な仕事のアサインもされないので、それに対してもストレスを感じづらくなりますが、私自身、フリーランスエンジニアになってから一番ストレスが減ったと感じたのは、通勤方法です。
会社員の場合、基本的に電車での通勤となり、会社までの最短・最安経路の交通費を支給されるのでそれに従うのが一般的ですが、その経路の中で満員電車があるとそれだけで既に疲れ切ってしまいます。
その状態で会社に行き仕事をすると考えると、良い成果なんて出せるわけがありません。
しかし、フリーランスエンジニアになるとこの通勤からほぼ解放されます。
私もフリーランスエンジニアになってからは余程の理由がない限り電車に乗ることはありません。基本的に自動車で移動しています。
だからこそ、最もストレスがかかってしまう要素を排除しやすく、ストレス自体を激減させることが可能です。
業種を変更することが容易
次に手軽に業種を変更することができます。会社員で別の仕事をしたいとなると、退職→転職活動→就職とかなりの負荷がかかります。
しかしフリーランスエンジニアは、自分がやりたい業種の案件を請けるだけです。さらに比較的簡単な案件を請けていけば、そのスキルやノウハウを仕事をしながら構築することすら可能です。
そういう私自身も、会社員時代にはシステムエンジニアとして、自動車向けシステムを開発していました。
しかし、働いている中でWebデザインエンジニアに憧れを持つようになり、会社を退職。
無事にWebデザインの案件を請けることができたので、現在ではWebデザインエンジニアとして活動しています。
そのため妥協することなく、自分が本当にやりたい業種を探すことが可能なのもフリーランスエンジニアのメリットと言えます。
フリーランスエンジニアになるデメリット
フリーランスエンジニアになるメリットがあれば、デメリットも存在します。
ここでは実際にフリーランスエンジニアとして感じたデメリットをお話しします。
何らかのトラブルが起きても後ろ盾が何もない
フリーランスエンジニアは自分の行動全てにおいて責任が生じます。会社員の頃は何か失敗をしたり、仕事上でのミスがあってもそれは上司に尻拭いをしてもらうことができていました。
しかしフリーランスエンジニアでは上司や、所属している企業等存在しません。
だからこそ、何かあった場合の責任は自分自身にかかってきます。
仕事上の失敗=その顧客から二度と仕事を貰えない
さらにフリーランスエンジニアのトラブルとしては、体調不良もトラブルになります。
「体調が悪かったから納期に間に合いませんでした」という理由は基本的に通用しません。
だからこそ、何かが起きたときのためと、リスクヘッジを取って仕事を進めていきましょう。
しかし、フリーランスエンジニアではこれが当たり前です。
会社でも誰かが尻拭いをしているだけで、本来は自分の責任という認識を持つことができれば、フリーランスエンジニアでもそのようなことはあまり起こり得ません。
普段から誠実に仕事をしていれば、何らかのトラブルがあってもその理由をしっかりと伝えれば、相手に許容してもらうことも可能です。
ですが何かトラブルが起きた場合には、自分自身で説明やお詫びといった尻拭いをしなければいけないということは覚えておきましょう。
収入が変動しやすい
次に収入が変動しやすい点についてもデメリットとして挙げられます。
会社員であれば収入はある程度予想でき、何か大きい買い物をしようと思った場合でも特に気にする心配はありません。
しかし、フリーランスエンジニアは収入が変動しやすく、例えば客先常駐型で1ヶ月60万円で働き、コンテンツ納品型の案件で2ヶ月40万円の案件を請けたとしましょう。
この場合3ヶ月で100万円、接ぎ木に約30万円ほどの売上ですが、実際のキャッシュフローは安定しておらず、1ヶ月目は50万円、2ヶ月目は無収入、3ヶ月目は40万円の収入となり、安定した収入になることは少ないです。
また、仕事を探している期間の収入はゼロであり、雇用保険等の制度もありませんので、仕事の合間に次の仕事を見つけておき、短いスパンで次の案件に移行できるようにすることも収入を安定させることに繋がります。
日々のキャッシュフローを確認しておかないとトラブルになりがち
生活をしていると毎月発生する費用がありますよね。
- 家賃
- 水道・光熱費
- 電話代
- 食費
- ネット回線料
- サブスクリプションサービス等
このように毎月支出があるものを確実に把握しておくようにしましょう。
急に口座から差し引かれていて本来支払うものが報酬の支払日まで支払えないということも起こってしまいます。
支払うことができず、いきなり電気が止まったり、仕事で利用するサブスクリプションサービスが急に解約されてしまうと日々の仕事にも大きな影響を出してしまうので、気を付けましょう。
社会的信用が低い
フリーランスエンジニアになると、仕事環境を充実したくなるのは自然なことです。
例えば新しいPCを購入したいとなった場合には、会社員の場合はクレジットカードやローンを組んで、毎月支払うことも可能ですが、フリーランスの場合にはそうはいきません。
クレジットカードやローンには審査がありますので、フリーランスの場合はその審査を通すことが非常に難しいです。この審査はどれだけ収入が安定しているのかで決まります。
だからこそ、先ほどお話ししたデメリットの収入が変動しやすいということで審査が通りにくいです。
どれだけ収入があってもカードが作れないことも・・・
フリーランスで何年も活動してきて収入も月に100万以上、年収単位では1,000万円あったとしても、クレジットカードを作れなかったということ話も聞いたことがあります。
もしクレジットカードが欲しい場合には株式会社を起こし、そこでクレジットカードを作る方が早い場合もあります。
フリーランスエンジニアになる前にやっておくべき4つのこと
フリーランスエンジニアになる前には、できるだけやっておきたいことがあります。
フリーランスエンジニアになる決断、そして移行まで素早く行ったほうが良いですが、
ノープラン程恐ろしいことはありません。
だからこそ、フリーランスエンジニアになるまでに「これだけはやっておいた方が良い!」ということを4つ紹介します。
全て網羅しておく必要はないですが、ここで紹介することが用意できていれば今後困った時に助けになるでしょう。
技術力をできるだけ高めておく
フリーランスエンジニアで競合が起きた場合に、重視されるのは技術力です。そして相手が仕事を継続したいと思う理由も技術力が重視されます。
だからこそ、会社員として働いている間にできる限り色々なスキルを身に付けておきましょう。
私の場合はシステムエンジニアからWebデザイナーになるまでに、今まで内部で動くようなシステムばかり構築してきましたが、Webページを作る際にはどのような知識が必要なのかを調べ、まずはAdobeのillustratorを学び始めました。
業種が異なっていたので、本格的なスキルは実際に仕事をしながら身に付けようと考え、最低限の知識を持った状態でフリーランスエンジニアになり、実際に仕事をしながら技術力を高めていきました。
資格はあまり関係ない
ここで勘違いしやすいのは、スキルを身に付けるために何かと資格を取得した方が良いと考えることです。
確かに資格も重要ですが、
フリーランスエンジニアは資格より実績を重視する傾向があります。
転職でも同様です。資格より、会社でどのような案件に携わり、どのような仕事をすることで資格以上にその人にはどの程度能力があるのかが分かります。
だからこそ、予め何らかの実績を作っておくこともフリーランスエンジニアとして有利に進める要因になります。
人脈作りをしておく
次に人脈作りです。これはよく言われていますが、実際に構築するのは中々難しいです。
誰にでもできる人脈作りですが、会社を退職する場合には円満退職を必ずしましょう。
これをするだけでもその会社の方とはこれからも関係が続きます。これも人脈作りのうちです。
「人脈作りをするように」と言われると、仕事を貰うための人を見つけるように思ってしまいますが、それは仕事を続けていくと自ずと構築していけます。
しかし、技術面で分からないことを聞けるような人は意外と見つかりません。
そういう私自身も数年間は技術的な問題を聞けるような方はいませんでした。基本的にネットで調べて問題は解決するようにしていましたが、独学では難しい問題もありました。
だからこそ、まずは今いる会社の方とこれからも良い関係を築くことから始めることがおすすめです。
クレジットカードを作っておく
次にあったら楽なのはクレジットカードです。
これは先ほどもお話ししましたが、フリーランスになるとクレジットカードを作ることはかなり難しくなります。しかしフリーランスになると仕事上のお付き合いなどで外に出ることも多くなるので、あるとかなり便利です。
だからこそ会社に籍があるタイミングで1枚は作っておくことをおすすめします。
自宅の環境を整えておく
次に自宅の環境を整えておくことです。客先常駐型ではなく、コンテンツ納品型では、基本的に自宅で仕事をすることになるかと思います。
しかし、最近では新型コロナウイルスの影響でリモートワークがかなり普及し、自宅の環境についてもかなり意識され始めているかと思います。
仕事する上で新しいPCを準備しておきたい場合にも会社員のうちに購入しておくことで、一括ではなくローンを組んで分割で支払うことができるので、比較的負担が少ないです。
オペレーションでストレスの無い環境がおすすめ!
ITエンジニアでは基本的にPCを使って仕事をするのですが、その中でできるだけ作業にストレスがかからないものを用意しておくことが重要です。
例えば、今まで会社で仕事をしてきて、「モニターがあと一つ欲しい」と思ったことはありませんか?
私のおすすめは最低でも2つのモニターを準備しておくことです。
片方を連絡用のツールであったり、スケジュール等を表示させておいて、もう片方で仕事をするということもできます。
このようにハードウェアからストレスが軽減できるのであれば率先して取り入れてみましょう。
PCより椅子を優先しよう
意外と甘く見られがちなのは椅子です。
私は環境を整える時はまず、椅子から揃えます。
PCや周辺機器はその後に揃えるほど重要なのが椅子です。
何時間も座って作業をするので、体に対する負荷(主に腰等)は相当なものになります。しっかりとした椅子を準備することでこの負荷がかかりにくくなったり、さらに座り心地も良いものであれば、それだけでも集中力は向上します。
だからこそ、椅子は何でも良いというわけではなく、できるだけ予算をかけるようにすると今後、「買っておいてよかった」と思える日が来るかもしれません。
貯金をしておく
最後に貯金をしておくことです。
これはフリーランス以外でもよく言われますが、最低でも20万前後の貯金はしておくようにしましょう。
退職金、失業保険があるから生きていけると考えてしまっていると、かなり危ないです。
お金が無くなってしまうと、仕事どころではなく、どうやってお金を作るのか、「とりあえず日雇いで働いて・・・」と考えてしまいがちですが、それは本来やりたかったことではありませんよね?
だからこそフリーランスになるなら最低限の貯金はしておきましょう。
フリーランスだと失業保険は受け取れないと考えたほうが良い
これは意外と知られていませんが、最初からフリーランスになるつもりであれば、失業保険を受け取ることはできません。
細かく言うと、そもそもフリーランスは失業している状態ではありません。
だからこそ失業保険は受け取れないと思ってください。
しかしフリーランスのように開業しようとしている方に対して「準備期間」として失業保険を適用する場合もありますが、要件がかなりややこしいです。
事業を開始するまでにハローワークへ行き、1ヶ月と7日経った後に開業届を出さないと受給資格が消えてしまったりと、もし受け取る場合は退職前にしっかり確認しておきましょう。
不正受給に注意すること
フリーランスになるための退職は基本的に自己都合の退職になりますので、失業保険の受給は約3ヶ月後から受け取ることができますが、それまで待つのは非常に勿体ないと思ってしまい、既にフリーランスとして働き始めたとします。
そして一定の収入を得た状態で失業保険を受け取ってしまうと、それは不正受給の対象になりかねません。
もし不正受給となってしまった場合には「3倍返し」と言われ、受給分の3倍の金額を支払わなければいけません。
不正受給をした場合は、次のような厳しい処分を受けます。
厚生労働省大阪労働局:不正受給について(事例等)”不正受給した場合 3倍返し+残りもすべてもらえません!”
1.不正の行為のあった日以降のすべての給付が受けられません。(支給停止)
2.不正に受給した金額を、全額ただちに返還しなければなりません。(返還命令)
3.不正の行為により受けた額の最大2倍の納付が命じられます。(納付命令)
4.もし、返還や納付をしないときは、財産差押えなどの強制処分がなされます。
5.特に悪質な場合は、刑事事件として告発(刑法の詐欺罪)されます。
【例】 100万円を不正受給した場合
(返還命令100万円+延滞金)+(納付命令200万円)=300万円+延滞金を返してもらうことになります。(当然、支給停止となります。)
そのため、フリーランスとして活動するのであれば、失業保険に頼らず素直に案件を探して受注した方が稼げるまでの期間は早くなるでしょう。
フリーランスになるための5つの手順
それではここからフリーランスになるためにはどのような手順を踏めば良いのかについてお話ししていきます。
ここでは、
- 税務署へ開業届を提出
- 青色申告書を提出
- 役所へ事業開始等の書類を提出
- 健康保険の変更
- 銀行口座作成
この5つの手順に分けています。
1.税務署へ開業届を提出
最初の2つは税務署でまとめて行うことができますが、それぞれ重要ですので分けて手順化しています。
まずは開業届です。
開業届は「自分は個人で事業を行いますよ」ということを国に認知させるための書類です。
フリーランスとして活動している方でも、この開業届を出していない人もいれば、率先して提出した方が良いという方もいます。
かく言う私もフリーランスになり、半年近く経ってから開業届を出しました。
開業届の提出の有無で最終的に税金に違いが出るということはありませんので、何か特別な理由がない限りは開業届を提出しておきましょう。
屋号はどうする?
開業届には様々な情報の他に「屋号」も決めて提出しなければいけません。屋号は簡単に言うと、会社名です。
フリーランスになると、請求書を書く機会は増えますが、そこで屋号を利用します。
この屋号をどうするのか、迷ってしまう方は非常に多いですが、ここで何日も迷ってしまうのは非常に勿体ないです。
会社と違い、この屋号は再度税務署に届出を行うことで無料で変更することが可能です。私は最初は何も思い浮かばなかったので、最初に目に入った英単語を屋号として利用しました(笑)
2.青色申告書を提出
次に忘れてはいけないものとして、「青色申告書」があります。これを出さない理由がないほど重要な書類で、この書類を提出しておくと、控除金額を大きく出すことができ、納税額を安くすることができます。
控除というといわゆる経費計上ができるということです。
仕事上必要なツールを購入したり、フリーランスの場合仕事上で必要になるものが意外と多いです。そういったものを経費として計上することが可能になるので、かなりキャッシュフローが楽になります。
3.役所へ事業開始等の書類を提出
税務署で行った手続きは所得税についての手続きになります。会社員でも給与明細を見ていれば分かると思いますが、天引きされているのは、所得税以外にも住民税等がありますよね。
フリーランスの場合、年間で290万円以上の収入があると、個人事業税というものを納付しなければいけません。
290万円だから最初の年はいかないだろうと考える方もいますが、フリーランスとして真っ当に案件を受注し、仕事をしていると意外と290万円はすぐに超えてしまいます。
どちらにせよ、提出しておかなければいけない書類であるため、開業届を出したら忘れずに役所で必ず事業開始等の書類を提出しましょう。
4.健康保険の変更
フリーランスになると、加入する保険も変化します。主に選択肢としては以下の2つです。
- 国民健康保険への加入
- 会社の健康保険を任意継続
国民健康保険への加入
よくある選択肢として、国民健康保険ですね。社会保険と内容はほぼ同様ですが、今までは会社と折半だったので、あまり費用としては掛かっていませんでしたが、満額支払う必要がありますので注意が必要です。
さらに国民健康保険は年間保険料が変動し、収入に応じて保険料が変化することに注意しなければいけません。
これは会社も同様ですが、そもそもの年収があまり変化しないので気にしませんでしたが、フリーランスになると、急に収入が無くなってしまったりとリスクもあります。
計算式は都道府県で変わりますので、役所で確認しておきましょう。
会社の健康保険を任意継続
次に会社の健康保険の任意継続です。
これは家族がいる場合に選ぶことが多いでしょう。フリーランスと会社員の違いのところで、保険について軽く触れましたが、国民健康保険の場合は保険料は家族一人当たりでかかります。
ですので、パートナーと子供がいた場合には保険料は自分を含め、3倍支払わなければいけません。
しかし任意継続した場合には、今まで通り、本人の保険料を支払うだけで扶養の家族に保険料はかかりません。
保険料は折半ではないので満額支払う必要がありますが、国民健康保険と比べてもメリットが多いのが特徴です。
5.銀行口座作成
開業届を出すと、個人事業主(フリーランス)として認められ、事業用の銀行口座やカードを作成することも可能です。
そのため、まずは銀行口座を作っておくのがおすすめです。
自分自身の銀行口座でも良いのですが、口座を分けておくことで、キャッシュフローを把握しやすく、売上を管理しやすいので確定申告などでも比較的手軽に終えることも可能です。
経理会計ソフトを導入しておく
フリーランスになると、確定申告は必ず行います。そして確定申告はかなり労力を使いますので、予め会計ソフトであったり、確定申告用のツールを導入しておくことをおすすめします。
今は一般的な会計ソフトだけではなく、クラウドで行ってもらえる会計ソフトも出てきています。
その中には開業届などの記載もサポートしてもらえたり、記載が完了したらサービスの方から税務署へ届出をしてもらえたりと充実したサポートを請けることができるので、早めにどんなサービスを利用するのか調べておくのがおすすめです。
フリーランスエンジニアとして生きていくための条件
一番最初にお話ししたようにフリーランスエンジニアになることは非常に簡単です。そしてフリーランスエンジニアになるまでの手順でも特に難しいことはありません。
しかし、フリーランスエンジニアとして生きていける人は意外にも少なく、数年後、生き残っている方はほんの一握りです。
ここでは、フリーランスエンジニアとして生き残るために、どんなことを注意しなければいけないのか、その条件を出していきます。
自分の価値を高め続けること
まずは自分の価値を高め続けることです。これもお話ししましたが、顧客がもっと良いフリーランスエンジニアを見つけたらあなたに仕事を発注することはなくなります。
これは市場の真理です。
今まで良いと思っていた商品の上位互換や廉価版が出ると、そちらに鞍替えすることはよくありますよね。
これがフリーランスエンジニアの世界でも当たり前に存在します。
だからこそ、日々自分の価値を高めることに手を抜かないようにしましょう。
相手に価値を感じてもらう方法は?
相手に価値を感じてもらうために最も有効なのは、ポートフォリオ(自分で作成したモノ)を提示することです。
そうすることで、作成してもらいたいものと、技術力とがマッチしているのか、顧客自身が望んでいるものを作り上げることができるのかを判断することができますので、ポートフォリオを準備することは最優先となります。
それ以外の方法で価値を持ってもらうためには、多種多様な知識、そして経験を持っていることです。
これは私自身がよく使っている手法なのですが、例えばWebページを作成する場合にはただ作成するだけではなく、
- 「どんな時に利用するページなのか」
- 「商品を販売するのであれば、どのように販売するのか」
このような背景を聞き、本当にその方法、そのページで目的が達成できるのかをこちらから提案をしながらコンテンツを作成するようにしています。
他のフリーランスエンジニアの方との違いを出すためには出し惜しみをすることなく、自分だけではなく、相手もそのコンテンツで勝てるようなものを作ることで自ずと自分に価値が生まれていきます。
顧客との関係を構築し、長期的な付き合いができること
次に顧客との関係性です。フリーランスエンジニアになると、様々な顧客とお付き合いするようになりますが、一度きりの関係性だけでは絶対に生きていけません。
フリーランスエンジニアとして生き残るためには、顧客との長期的なお付き合いが必須です。
全て一度きりの関係の場合、次に新しく仕事を見つけるためにはクラウドソーシングサービスなどを活用して、顧客を探して、またアピールやポートフォリオを提示して応募する。
そしてそこで一から関係性を構築するということが必要になります。
しかし、残念ながらその作業には報酬は発生しません。ただ労力がかかるだけです。
そのため、できる限り長いお付き合いができる顧客を見つけることで、仕事に集中し、売上を伸ばすことが可能になります。
ただの作業者としての関係で長期的な付き合いをしないように
ここで注意しなければいけないことは、使われ続ける関係での長期的な付き合いは絶対にしないようにしましょう。
私の失敗談でもお話ししますが、クラウドソーシングサービスなどを見てみると、あまりにも安い単価で仕事をさせようという方が「少なくない」どころか「圧倒的に多い」です。
そういう方とお付き合いをしてしまうと、作業量に対しての収入は圧倒的に少なく、生活できるレベルの収入すら得られないということもあり得ます。
フリーランスエンジニアは副業をしているわけではなく、個人で仕事を請け、それに対して生活できるレベルの収入を得ることで成り立ちます。
だからこそ、そういった業者を見分けるような眼を持つことも重要です。
適切な見積もりができるようになること
クラウドソーシングサービスやマッチングサービスでは、1つのコンテンツあたりの単価が既に提示されており、基本的にそれに準じて行います。
しかしそのようなサービスを利用せず、コンテンツの作成依頼ということが少なからず発生します。
そういった場合に「見積もり」をしなければいけませんが、この適切な見積もりができないとフリーランスエンジニアとして生きていくことはできないでしょう。
会社の役員等からフリーランスエンジニアになっているのであれば、この見積もりは特に苦労することはないかもしれませんが、ほとんどの人は見積もり初心者だと思います。そこでどのように見積もりをするのか、失敗談を含めお話ししていきます。
見積もりは時間単位で見積もりを行うと、不満が少ない
私が初めて見積もりを出したときには、3つの手順があり、
- ネットの情報から相場を確かめる
- 作業をした場合にどれぐらい時間がかかる想定なのか
- 相場と時間を比較して適切ならその金額を提示する
このようにして最初の見積もりを出しました。
まずは相場を知るためにネットの情報は必須です。その後、自分自身で作業をした場合、何時間作業が必要なのかを算出します。
例えば、1つのページ作成で相場が10万円、実作業時間が約20時間とすると、時給換算で1時間5,000円ですね。他の仕事も含め、収入としては問題ないから10万円で見積もりを出そうという結論になります。
これはあくまでも私が最初に考えていた方法なので、今はもっと細分化し、作業に対する付加価値などを入れたりしています。しかしこう考えると、見積もりは意外と簡単に出すことができるかもしれません。
自分なりの見積もりテンプレートを構築することが重要
この見積もり方法はサンプル程度に考えてください。
実際、見積もりは経験次第で大きく方法が変わります。
STEP数で見積もりを出す方法や、人月計算で見積もりを出す方法もあり、それぞれどのように使うのかも人それぞれの匙加減で決まります。
そのため、まずは先人たちのサンプルや相場に頼り、そこから経験を積み、自分自身の見積もりテンプレートを構築することが重要です。
体調管理に余念がないこと
最後に仕事ではなく、体調についてです。
身体が資本
という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
フリーランスエンジニアになるとこれが非常に重要になります。会社員の場合は風邪になって仕事を休んでしまった場合には、プロジェクトメンバーの誰かが尻拭いをしてスケジュールを遅らせないようにしてもらえます。
そして有給休暇もあるので、休んでも満額給料がもらえます。
しかしフリーランスエンジニアの場合はそうはいきません。
客先常駐の場合にはその時間働かなければ報酬は満額貰うことはできませんし、その責任は会社ではなく自分自身の責任になり、継続のお話しは無くなる可能性があります。
コンテンツ提供型でも納期は絶対ですので、「体調が悪く、製作が進みませんでした」という理由は通用するはずがありません。
体調が悪いと本来のクオリティは出せない
体調が悪い場合や、何か怪我をしてしまった場合には仕事で100%のクオリティを出すことは不可能です。
フリーランスになって体調を崩したことはほとんどありませんが、一度バイクで事故を起こし大けがをしたことがあるのですが、その時は痛みで仕事に着手することすら不可能でした。
約1ヶ月間治療をしましたが、その間結局まともに仕事はできず、収入も激減しました。
体調管理に気を付けるということは誰からも言われますが、フリーランスになれば尚更です。
優先順位は仕事より体調管理です。
体調管理できる方が今後フリーランスとして生き残っていけるでしょう。
フリーランスエンジニアで失敗しがちな4つのコト
次にフリーランスエンジニアがやってしまいがちな失敗についてお話しします。
これは実際に私もやってしまった失敗もありますのでその話を交え、ピックアップしていきますね。
最低限の仕事しかしない
まずは最低限の仕事しかしない、ということについてです。これはその場では失敗だと感じづらいのですが、将来的に失敗しています。
フリーランスエンジニアは「自分の価値を高めること」が今後生き残ることに繋がるということをお話ししましたが、最低限の仕事はフリーランスエンジニアであれば誰でもできます。
生き残っていくためには他のフリーランスエンジニアと異なるセンス、価値を相手に対して植え付けることが絶対に必要です。
これは意外と気づきにくいのですが、ここに気が付くことができれば、実践するのとしないのとでは将来的な収入は雲泥の差が生まれます。
そして、付加価値を付けていくことで仕事量が割に合わないということも感じてきます。そういう時に見積もり単価を上げることで、相手も納得しやすい状況を構築することができます。
納期までに納品できない
これは絶対にあってはいけない失敗です。
ですが、私の場合はフリーランスエンジニアになりたての頃、何度もこの失敗をしてしまいました。
最低限の報告は行っていましたが、少し納期を遅らせたりということを日常茶飯事で行っていました。
ましてや、案件をすっぽかしてしまうことも一度ありました。今では絶対にあり得ないことをしていたとその経験から納期を過ぎてしまうということはしていません。
この時、どのような思考だったのかですが、「顧客は腐るほどいる。この顧客がダメなら別の顧客を探せばいい」というスタンスでした。
実際、仕事を依頼したい顧客は大勢いることは確かです。
ですが、このスタンスで仕事をしていると、仕事の質も悪くなり、適当になってしまいました。そうしてこのスタンスがある限り、エンドレスで新しい顧客を探して、一度で関係が終わり・・・この繰り返しでした。
だからこそ、フリーランスエンジニアになった場合には、私のこのスタンスを反面教師にして、「たった一度の仕事でも最高品質で納品することが自分の価値を高める」という気持ちで仕事を受注するようにしましょう。
そもそも間に合わないと思った納期は請けないこと
これはそもそも論ですが、たまに急ぎで仕上げてもらいたいという案件も見ることがあります。そういう場合は意外と報酬も高く設定されていて、あまり収入が無い時には魅力的に感じてしまうのですが、その分非常にタイトな納期になっています。
もっと情報を聞いて総合的に判断するのが適切ですが、自分が難しいと思ったら手を出さないことをおすすめします。
地道に実績を作りながら、適切な案件をこなしていけば、リスクのあるような案件に手を出さないでよくなります。
受動的になってしまう
次は受動的になることです。これはフリーランスエンジニアになる場合には論外です。
失敗以前に失敗すらする機会を失っています。これは何度も言っていますが、フリーランスエンジニアは能動的に行動をしなければ仕事を請けることすらできませんし、収入も一切ありません。
どんどん仕事が舞い込んでくるというフリーランスエンジニアの方もいらっしゃいますが、それは高い品質の実績、そして仕事内容等を顧客が認知しており、「この人に仕事を依頼したい」となっている段階です。
フリーランスエンジニアになってから急にその状態になることは、99.9%あり得ないと思っておきましょう。
実は私自身もこのような状態になったことがあります。
1つの仕事が終わったから後は相手からどんどん仕事が舞い込んでくるだろう。クラウドソーシングサービスのプロフィールを充実させたから提案もたくさん来るだろう。
このような恥ずかしい勘違いをしていました。
最初は失敗をしてでも能動的に行動することが最初のステップとして重要になります。
品質に対しての見積もりを高く設定してしまう
最後に見積もりでの失敗です。こちらとしてはより多くの報酬を得たいから高く設定しがちですが、それが自分の能力に比例していない場合があります。
中途半端な理由で高い見積もりを行ってしまい、相手に妥当だと思わせられなければ、それは見積もり交渉失敗です。そもそも見積もりは、
フリーランスエンジニアは作業に応じた正当な報酬を得たい
顧客はできるだけ安く品質の高いコンテンツが欲しい
この思考の中でどちらにもメリットがある落としどころを見つけることが本質です。
だからこそ、分からない場合は探りを入れたり相場を調べたりして、自分でも納得できる金額を提示するところから始めてみましょう。
フリーランスエンジニアの仕事の探し方
ではここからはかなり実践向けの解説になります。
フリーランスエンジニアになりたての場合、どうやって仕事を見つけるのかについてお話ししていきます。その中で私自身非常に大きな失敗をしてきていますので、その話もここでしていきます。
今までの人脈を活用して仕事を請ける
これは一般企業の営業に近い行動です。
今まで関わってきた方に対して、仕事を貰うように営業を行う方法です。
私自身フリーランスエンジニアになってからは、営業に関してはあまり行ってきていませんので、簡単に紹介するだけになりますが、営業では「仕事をくれ」というスタンスで行ってはいけません。
何か相手に問題や仕事があり、それに対して私が入ることでその問題を解決できるというスタンスで行かなければただの物乞いと同じです。
だからこそ営業して仕事を請けると言ってもかなり難易度の高い仕事の探し方です。
エージェントサービスを活用する
次にエージェントサービスを活用する方法です。
これは客先常駐型の案件が多く、自分が持っているスキルや経験からおすすめの仕事内容を探すことができるサービスです。
これは転職にかなり近く、何度か面接を経て実際に業務委託契約を結ぶことになります。
転職と異なる点としては、フリーランスエンジニアと正社員という違いもありますが、基本的に月単位の契約の場合が多いです。
そのため、その月の仕事内容が芳しくない場合にはその月で契約が終わる場合も多いので注意が必要ですが、フリーランスエンジニアになった目的が自分が得意な仕事をしながら収入を上げたいという方におすすめできる仕事の探し方です。
エージェントサービスはサポートが豊富なのが特徴
この後にお話しするクラウドソーシングサービスと比べてもエージェントサービスはフリーランス向けのサポートがかなり豊富なのが特徴です。
実際に仕事を請け始めると、保険のサポートや報酬を保証してもらえるサービス等があり、安心して仕事を請けることができる環境が整っています。
仕事についても、最初から応募というわけではなく、情報を聞いて応募するのかまで決めることができますので、フリーランスエンジニアになりたてでも利用しやすいサービスです。
クラウドソーシングサービスを活用する
最後に私がフリーランスエンジニアになって主に利用していたクラウドソーシングサービスです。
これはコンテンツ納品型の案件が多く、仕事も大規模な仕事から数日で終わるような仕事まで様々な案件が集まっています。その中からやりたい案件を探していくのですが、仕事の見つけ方には注意が必要です。
ITエンジニアの場合だと、相手が細かい情報を知らずに仕事を出している場合もあり、安い単価に設定していることもあります。
さらにこの後にも紹介しますが、クラウドソーシングサービスだからこその仕事の仕方にも注意しなければいけません。
直接取引には十分注意すること
クラウドソーシングサービスを利用すると、報酬の10%以上がそのサービスに手数料として取られてしまいます。
そのため、その手数料を取られるのが嫌ということで直接契約する場合もあります。その中でも基本的に報酬は支払われるのですが、100万円近くの案件を行ったのに報酬が一切支払われなかったという経験もあります。
直接取引を行うことで、多く売り上げを上げることができますが、相手が支払い日に支払わなかったり、金銭面での連絡が遅いといった顧客はすぐに取引を停止しましょう。
そういうことも多いので、手数料を支払ってでも確実に得ることができるサービス経由で行う方法が最も無難です。
悪質な業者に注意!
私が今までの経験上、悪質だと感じた業者の特徴を出していきますね。先ほどもお話ししましたが、これに当てはまる顧客とはできるだけ仕事を請けないようにするのが得策です。
それでは特徴を出していきます。
- 言葉遣いに違和感がある(初めて連絡するような文章ではない)
- 契約書を交わさない
- 単価を明確に言わない
- 請求書に対して難癖をつけてくる
- 連絡が圧倒的に遅い(1日おきにしか連絡が取れない)
- 支払日に報酬が支払われない
このような傾向がある顧客とは今すぐ取引を停止することをおすすめします。
私自身フリーランスエンジニアになってから、何も知らない時に出会った方がおり、クラウドソーシングサービスから直接取引に変更し、がむしゃらに仕事をしていました。
ここからは私のミスですが、契約書を交わさなかった、明確な単価を決めなかったことで、フリーランスエンジニア人生の約半年を無駄にしてしまいました。
最終的には請求書を送っても一切支払いはされず、会社を作っていたのでその会社にも内容証明等を送りましたが、計画倒産ということで逃げられてしまいました。
このようなことでフリーランスエンジニアの走り出しを失敗してもらいたくは無いので、このような傾向がある方とは絶対に取引を行わないでくださいね!
自分で仕事を作る
もう一つ、今までの仕事の見つけ方から大きく方向が変わりますが、
自分自身で仕事を作ることです。
これはフリーランスと言うより個人事業主でビジネスをするという考え方の方が近いかもしれませんが、自分自身で事業を構築するということです。
自分で商品を作成し、それを販売したり、オンラインツールであれば、広告を活用して広告収入を得るという手法もあります。
この方法は夢もありますが、リスクもあるということを説明していきます。
1つの商品で数万~数百万の利益を得ることができる可能性がある
まずこの仕事の方法で最大のメリットは、一つの商品を作るだけでそれが大きな利益を得られる可能性があるという点です。
今までエージェントサービスやクラウドソーシングサービスでは、商品を作るのを外部委託しているということでその外部委託をフリーランスが行い、商品の運用等は顧客が行うというモデルでした。
だからこそコンテンツ作成費として報酬を貰えていました。
しかし、今回の場合は作成から商品の運用も自分自身で行うので、コンテンツ作成費として報酬を得ることはできませんが、その商品をどのように活用するのかで報酬が決まります。
断続的に利益を得ることができる
この仕事の特徴としては、報酬が一度きりではないという点です。
販売する場合には、同じタイミングで商品を購入することはなく、当月に購入する方もいれば、翌月に購入する方もいます。
そのため、販路を敷いておけば一つの商品だけで継続的に収入を得ることができる夢のようなビジネスモデルが出来上がります。
コンテンツを作っても売れずに時間の無駄になることも・・・
そして最大のデメリットは、売上が上がらない場合があるという点です。
どれだけ時間を使っても売上が上がらなければ収入はゼロです。
実際にこのような仕事を行う場合には、ITエンジニアのスキルに加えてマーケティングのスキルが必須になるためかなり難易度が高くなるのを覚えておきましょう。
フリーランスエンジニアがリスクを最小限にしながら毎月50万円を稼ぐまでのプラン
それではここからは、実際に毎月50万円を稼ぐ、年収約600万円を得るためにはどのようなプランがあるのか、いくつか紹介していきます。
何故50万円という目標にしているのかというと、20代~30代の会社員の収入が約20万円~25万円ということを鑑みて、フリーランスでその倍を稼ぐことができると収入だけ見た場合でもフリーランスエンジニアになる意義があると考えたため、50万円にしています。
これはあくまでもフリーランスエンジニアになってからの最初のステップです。
この目標が達成出来たら、他にもITエンジニアで年収1,000万円を稼ぐためのプランニングについて解説していますので、さらにステップアップを目指している方は下記からご覧ください。
1.客先常駐の案件を請ける
まず一番単純なのが、客先常駐の案件を請けることです。
これはかなり転職に近くなるので、簡単なプランとしては、
- 退職
- 客先常駐案件を探す
- (見つからなければ失業手当を受けながら仕事を探す)
- 内定が取れたら仕事開始
このようなプランになります。
退職
まずは今勤めている企業の退職です。
このプランではここでもポイントがあり、できる限りこのタイミングでどんな仕事をしたいのかを決めておきましょう。
- 自分に適した仕事はどんな業種なのか
- 上流工程なのか下流工程なのか
- 得意なプログラミング言語は何か
最低でもこれだけは決めておきましょう。ここで決めておくことで退職後に新しく仕事を見つける際に、迷うことなく新しい仕事を見つけることができます。
退職前に探すという方法も選択肢として十分にアリです。
客先常駐案件を探す・応募
次に実際に案件を探すことを行っていきましょう。
その場その場で募集されている案件は異なりますので、まずは自分がやりたい仕事に対して募集をしていきましょう。
ここで履歴書等も書くと思いますが、予め何枚か書いておく方がおすすめです。
どんな案件でも雇ってもらえる企業はありますが、簡単に受注した案件は既に納期等がギリギリの状態の案件も存在していますので、面接の段階で自分のアピールもですが、実際の業務についても確認しておきましょう。
お金のために無理して仕事をするのはおすすめしません
客先常駐案件を探す場合には、転職と比べて、意外と採用されやすいこともあります。
それが「炎上案件」「炎上手前の案件」こういった案件は人材が退職したりすることが多く人材不足に陥っていることが多いです。
だからこそ、喉から手が出るほど人材を欲していますので、意外と採用されやすかったりします。
しかし、フリーランスエンジニアになった目的はお金のためだけでしょうか?
私自身、いくつか炎上案件を抱えてしまった経験がありますが、あれは体力的にも精神的にも壊れてしまうレベルで大変な案件です。
だからこそ、お金のためだということで無理して働くことは避けたほうが良いです。
フリーランスの場合、体を壊してしまうとそれ以降の仕事にも影響が出ますし、会社のように守ってもらえる制度は少ないです。
だからこそ、お金ではなく自分の体を優先すべきです!
(初回のみ)見つからなければ失業手当を受けながら仕事を探す
すぐに新しい仕事が見つかれば良いのですが、なかなか見つかり辛いこともあります。
そういった場合には失業保険を受け取りましょう。
途中で失業保険は受け取りにくいということをお伝えしましたが、開業届の出すタイミングを制限されたりするのですが、退職後、1ヶ月経たずして開業届を出してしまうと失業保険を受け取れなかったり、収入の上限が決まっているのでフリーランスエンジニアはその収入を越えやすいので受け取るのが難しいだけです。
客先常駐であれば転職とほぼ変わらないので、なかなか仕事が決まらない場合は失業保険を受けながら仕事をみつけるという方向性も十分にアリです。
最近では新型コロナウイルスの影響もあり、就職がしづらい環境になりつつあるので、昔のようにそんなことはあり得ないと高を括っていたら後悔するということも普通にあり得ます。だからこそできるだけリスクを低くしながら進んでいくことが非常に重要になります。
もし、失業保険の給付が終わっても、フリーランスの場合は、客先常駐型の仕事が決まらなければコンテンツ納品型の仕事を請けながら探すこともできます。
2.クラウドソーシングサービスを活用して案件を請ける
次のプランはクラウドソーシングサービスを活用する方法です。これはメリットは大きいのですが、一つ目のプランと比べも実際に目標到達までに「ある問題」が生じます。
このプラン内容は、
- 案件を受注する
- スケジュールとタスク洗い出しを行う
- 実作業
大きくこの3つの分かれています。
このプランを説明するために先ほどお話しした「ある問題」について触れていきます。
技術力と自分自身の価値を高くすることで、目標達成までのハードルは低くなる
ある問題というのは、そもそも最初から月50万円を目指すのはかなりのハードルの高さになるという点です。これは今までお話ししてきましたが、最初は基本的に初めての顧客ばかりです。
その状態で何人もの顧客とのやり取りをしながら仕事をするようになりますので、スケジュールもかなり緻密に練らなければ打ち合わせでブッキングしたり、納期を重ねられるので瞬間的に負荷が増大したりと、問題が発生してしまいます。
さらにスケジュールやタスクはかなりタイトになってしまいます。
だからこそ私がおすすめしたいのは、「稼ぐ」というより、ポートフォリオの構築、顧客との関係を構築するという視点で仕事を行う方法です。
そうするだけで、2ヶ月後、3ヶ月後には、ここまでタイトなスケジュールではなく、最後に私の実体験をお話ししますがそこまで苦労することなく、月収40万円を達成することができるようになります。
案件を受注する
このプラン最大のハードルです。クラウドソーシングサービスは副業としても取り組んでいる方もいらっしゃいます。
その市場で戦うようになるので、競合が多いのがクラウドソーシングサービスのデメリットです。さらに、最初はポートフォリオもなく、経験でしか伝えられないので、なかなか相手に発注してもらうことが難しいです。
実際に仕事を請けられてもテスト発注ということで最初は低く設定されがちで、スピードやクオリティに応じて、次回からの案件を発注する金額が正常になることが多いです。
だからこそ、初回で多く請けて1ヶ月みっちり働いたとしても、10万円~30万円程度になる可能性があります。しかし初回のこの行動が実績にもなり、種まきに繋がり、同じような仕事でも高い単価で請けることも可能です。そのため、初回より楽に稼ぐことができます。
これが軌道に乗り始めると1日で終わるような案件でも10万円で請けることも可能になり、極端な話になりますが、5日働くだけで50万円を稼ぐことも夢ではありません。
スケジュールとタスクの洗い出しを行う
案件を請けることができたらなら、次に行う作業として、スケジューリングとタスクの洗い出しを行いましょう。
無計画に着手しても無駄な作業が発生し、余計な時間がかかってしまうだけです。
だからこそ、まずは日々何を行うのかを明確にして、1日ごとにスケジューリングを行いましょう。
フリーランスでは、仕事の時間を自由に決められるので、朝から夜中まで仕事をすることすら可能です。しかしそれだと体力が持ちませんし、翌日以降の仕事にも響いてきます。
そのため、スケジュール通りに進めて毎日進捗を確認しましょう。
最後にも紹介しますが、私の仕事のコンセプトや、それ以外のコンセプトがありますので、それに合わせて仕事のスケジュールを決めていくことが非常に重要な要素になっていきます。
着手
あとはスケジュール通りに作業を行うだけです。しかし、想定通りにいかないのが仕事です。初めての案件であれば尚更で、おそらく何らかのトラブルは起きてしまうでしょう。
ここでトラブルは起こってしまうのは仕方ないですが、同じようなトラブルはまた起こさないように心がけることが重要です。
これは会社でも口酸っぱく言われてきたことかもしれませんが、これができているのとできていないのとでは、仕事の進め方に雲泥の差ができます。
私は会社員の頃に何度も注意され、何度も失敗してきましたが、正直あまり分かっていませんでした。しかしフリーランスエンジニアになると、トラブルを起こす度に収入に直結します。
仕事が遅かったらその分収入は下がります。
だからこそフリーランスエンジニアになってやっとこのトラブルを未然に防ぐ大切さを理解できました。
【体験談】月収4万円から月収40万円までフリーランスエンジニアとして稼げるようになるまで
これまではフリーランスエンジニアになるには何が必要なのか、そして実際にフリーランスエンジニアとなり、稼いでいけるまでのプランについてもお話ししてきました。
そこで最後に、実際にフリーランスエンジニアとなった私自身の体験談をお話しします。
まず大前提ですが、今私は月収約40万円~50万円程度で、プランとしては、クラウドソーシングサービスを活用していました。
しかし最初からこの金額を稼げていたわけではなく、最初は4万円程度しか稼げていませんでした。
ここではその理由や、なぜそこに陥ったのか等、フリーランスエンジニアとして躓きやすい問題点、そして解決方法もお話ししていきます。
なぜ月収4万円しか稼げなかったのか
まず気になるところとしては、月収4万円とか流石に嘘でしょと思われてしまいますが、これは事実です。
もちろんそれ以上に稼ごうと思えばプラン通りに稼げていたと思います。
この原因は自己管理能力の甘さです。
今まで会社員として平日は毎日働くことが当たり前であり、半強制的に体が動いていました。
しかし、退職していざフリーランスエンジニアとして活動すると、その強制力が全て無くなってしまいます。だからこそ、
- 案件探しは明日でもいいかな
- 返信は明日でもいいかな
- 仕事に着手するのは明日でもいいかな
と、どんどんやらないといけないことを先送りにしてしまいがちになってしまいます。このようになってしまい、月ほとんどの日を堕落した生活を送ってしまい、月収4万円しか稼げませんでした。
これが貯金が本当にゼロになるまで約3ヶ月近く続きました。
転換点は些細な気持ちの切り替わり
この自堕落な生活から劇的に変わったのは、些細な気持ちの切り替わりでした。
今までは「仕事をしなければならない」という強制力で動いていましたが、「これが終われば後は数日自由に過ごして良い」という形で視点を変えただけです。
あくまでもこれは私の転換点ですので参考にしてもらえれば良いのですが、人が変わるきっかけと言うのは大きな動機ではなく、本当に些細な視点の変化だったり、気持ちの移り変わりによって劇的に変化します。
まずは1分でいいから案件に着手すること
ここからは案件を探したり、最低限の仕事をしていくのですが、「着手するまで」に時間がかかっていました。これは今までの生活を見て頂ければ分かると思うんですが、全て「後回し」にしていたんですよね。
このようにならないことが理想なのですが、フリーランスエンジニアをしていても稀にですが「やりたくないな」という仕事もあります。
しかし、受注してしまったら納品するまでがフリーランスエンジニアの仕事です。
1つでも納期を遅らせてしまうと、他も同じようになってしまいます。
だからこそ、そんな時のためにアドバイスですが、まずは1分でいいから案件に着手してみましょう。
嫌なことは先送りにしがちなのですが、一度強制的に開いてみたら意外と仕事は進みます。
これを読んでいる方もフリーランスエンジニアになって、「めんどくさい」「やりたくない」という感情が出てきたら、
まずは1分、1ミリでも進めてみることです。
ルーチンワーク化すること
そしてフリーランスエンジニアとして軌道に乗り始めたなと感じたのは、ルーチンワーク化ができ始めたところからです。
私はWebデザイナーとしてフリーランスで活動していますが、1つの案件で平均10万円~20万円程度の単価です。もちろん規模の大小でここから多くなったり、少なくなったりしますが、平均してこの金額帯が相場です。
1ヶ月で仕事を終わらせたりしていたので、月収は4万から10万前後にしか増えませんでした。そしてその後、私自身が月収40万円稼げるようになった理由が見出しで出している「ルーチンワーク化」することでした。
これはフリーランスになった時に是非試してもらいたいのですが、
まずはWebデザイナーはどんな仕事をするのか、タスクをピックアップします。
- ライティング
- デザイン
- コーディング
- 検証
大まかにタスクを出すとこの4つです。私の場合はこの4つを1週間のスケジュールに当てはめています。
- 月曜日:ライティング
- 火曜日~木曜日:デザイン
- 金曜日~土曜日:コーディング
- 日曜日:検証
このように分配して、日々仕事を行います。
実際にこれで1案件、10万円前後の案件を頂いた時、月に4回このルーチンワークを回せば月に40万円稼ぐことができ、実際そこまで苦労することはなかったです。
毎日仕事をしているじゃん。それだと自由な生活って言えないのではないか??
と思われてしまいがちですが、そんなことはありません!
フリーランスは毎日仕事をしなければいけないの?
このスケジュールを見て、フリーランスは毎日仕事をしなければいけないの?と不安に思ってしまいがちですが、これは人それぞれ自由に決めて良いのではないかと思います。
私のスケジュールは「1日5時間以内の仕事」というコンセプトで働いています。また、案件によっては、既にライティングまでできている場合もあれば、デザインができている案件もあります。
そういった場合には、月曜日を丸々休みにしたりとかなり自由な仕事の仕方をしています。
このように、なぜフリーランスになりたかったのかを考え、自分自身の仕事スタイルを確立できれば、今の私のように月収40万は難しくないでしょう。
また、2週間かかる案件もありますが、結局はスケジュールとして当てはめていくだけです。そして、この日は休みにしたいと思った時は誰の承諾を得る必要もないので、好きなように休むことができます。
私はこのようなコンセプトでしたが、他の方針で働いている方もいますので、これから紹介していきますね。
フリーランスエンジニアのコンセプト例3選
フリーランスは自由な時間が多く、全てを仕事に充てて考えがちですが、まずは自分の働き方のコンセプトを確立することが重要です。
そこで、今まで私が見てきたフリーランスの方を参考に、フリーランスはどのような仕事の仕方があるのかを実際に紹介していきますね。
1.いつでもどこでも仕事ができる
まずは自由な時間に自由な場所で仕事をするというコンセプトです。
フリーランスエンジニアになりたいと思っている方で目指している方も多いのではないでしょうか?
私が会った方ではコンセプト通り、ノートPCを持って東京のカフェで仕事をし、翌日は神奈川で仕事をしていたり、その翌日には大阪にいたりとかなり多忙な生活をしていたのですが、常に環境が変わるから毎日新鮮な気持ちで仕事ができるということでした。
そして夜は居酒屋でも仕事をしながらお酒を飲んでいたのが特に印象に残っています(笑)
人によって向き不向きが出やすいコンセプト
実際に私も数日間一緒に行動したことがあるのですが、私の場合は無理でした。
1つのお気に入りの環境(例えば自室)などで集中して仕事を終わらせたいという思考なので、気分転換にはなりますが、集中力が続きませんでした。
しかし、例えばITエンジニアの中でもクライアント側(UIやデザイン)専門の方であれば、感性を養いつつ新しいデザインを閃いたりできるので、そういう方にはおすすめの仕事方法なのではないでしょうか?
2.数日でまとめて仕事を終わらせて、その後は全て休日
これは私の1週間のスケジュールを2日、3日間に集約し、それ以降の日は全て休みにしようというコンセプトです。
これは請ける案件によっても様々ですが、システム開発であれば、得意不得意という要因もありますが、1週間程度集中して仕事をするだけで残りの3週間は全て休みにすることも不可能ではないかと思います。
実際にYouTubeなんかでも10万円前後の案件を数時間で終わらせるようなエンジニアもいらっしゃいます。
一度検索してみてみるのもおすすめです。
3.フルで休日を満喫したい・休日エンジニアとして活動したい方におすすめ
このコンセプトの最大のメリットとしては、休日が多いという点です。
私のコンセプトの場合は1日の仕事時間が短く、極力仕事の負担を少なくするためでしたが、休日があるので、その分1日中自由に過ごすことができるのも大きいメリットですね。
その休日の間に、休日エンジニアとして、仕事の探し方でお話ししたように自分自身で新しい仕事を作る、コンテンツを作って販売する仕組みを準備したりすることができれば、さらに収入は上がっていく可能性もあります。
そのため、かなりメリハリをつけて行う仕事のコンセプトです。
フリーランスエンジニアになるために必要なモノは何もいらないが、それなりの覚悟が必要
これまでフリーランスエンジニアになった時に何を準備しておけば良いのか、そして、フリーランスエンジニアになってからの仕事の見つけ方やプランについても細かくお話ししました。
最初にお話ししたように、フリーランスエンジニアになるために必要な条件は何一つありません。
だからこそ、誰かに相談して「あなたはフリーランスエンジニア無理だよ」と言われていても、フリーランスエンジニアになることはできます。
実際に私も退職前に上司に相談したときには、
「お前にフリーランスエンジニアは絶対に無理」
「失敗するからやめといたほうがいいよ」
とまで言われていました。
言われた通り、確かに収入が4万円で稼げないという失敗をしてしまいましたが、私自身はそれも一種の過程として捉えています。
それが無ければ今のように月収40万円を稼ぐことができなかったし、この経験が無ければこのようにこれを読んでいる皆さんに体験談なんか共有ができなかったです。
だからこそ、フリーランスエンジニアになりたいと思ったら、まずは第一歩を踏み出すことから始めてみましょう!